日本ハムの宇佐見真吾捕手（３０）、斎藤綱記投手（２６）と中日の郡司裕也捕手（２５）、山本拓実投手（２３）の２対２の交換トレードが成立し、１９日に両球団から発表された。日本ハムは昨オフから５件目のトレードとなる。新庄剛志監督（５１）は「僕のところにきたら目覚めさせますよ」と新戦力の覚醒を予言した。

　「新庄育成道場」に２人の若手が入門する。強打の捕手で大卒４年目の郡司と、１５０キロを超える直球が武器の高卒６年目右腕・山本が新加入した。新庄監督は「チャンスも増えるだろうし、喜んで来てもらっていいと伝えたい」と歓迎。２人は早ければ２２日のイースタン・西武戦（カーミニーク）で実戦デビューする。

　トレード戦士を次々と育て上げてきた。江越は阪神で過去３年間無安打と苦しんでいたが、新天地で既に７年ぶりのシーズン２０安打に到達。ロッテから加わった４年目の福田光も５月２１日のオリックス戦（京セラＤ）でプロ初本塁打を放った。

　中日は木下が右手の骨折で長期離脱の見込みで、即戦力の捕手の補強が急務だった。新庄監督は「正捕手になれるように応援したい」と開幕マスクを務めた宇佐見にエール。オリックスから昨オフに加入した斎藤綱はスライダーが武器の横手左腕で、ブルペンの穴を埋めうる存在だ。

　新庄監督は「１発目に先発させますか、バッテリーで」と冗談めかしつつ「環境が変わって『さあやったるぞ』っていう気持ちがめちゃめちゃ大事。そういう意気込みを見たい」。目をぎらつかせる若手の加入を追い風に、Ａクラス浮上へ加速する。（内田　拓希）

　◆郡司　裕也（ぐんじ・ゆうや）１９９７年１２月２７日、千葉県生まれ。２５歳。仙台育英から慶大に進み、４年秋に東京六大学リーグ３冠王。１９年ドラフト４位で中日に入団。１年目から３０試合に出場したが、今季出場は１試合のみ。通算７３試合、打率２割、０本塁打、７打点。１８０センチ、８９キロ。右投右打。年俸９７５万円。

　◆山本　拓実（やまもと・たくみ）２０００年１月３１日、兵庫県生まれ。２３歳。市西宮から１７年ドラフト６位で中日入団。１９年に先発で３勝。２２年に中継ぎで３０試合に登板。今季は１４試合０勝１敗、防御率５・５４。通算７２試合、６勝７敗４ホールド、防御率４・２５。１６７センチ、８０キロ。右投右打。年俸１０００万円。

　◆宇佐見　真吾（うさみ・しんご）１９９３年６月４日、千葉県生まれ。３０歳。市柏では県８強が最高成績。城西国際大から２０１５年ドラフト４位で巨人入団し、１９年６月にトレードで日本ハムへ移籍。昨季は自己最多の８１試合に出場し、オフに「ももいろクローバーＺ」の高城れにと結婚。１８１センチ、８８キロ。右投左打。年俸３０００万円。

　◆斎藤　綱記（さいとう・こうき）１９９６年１２月１８日、北海道生まれ。２６歳。北照では２年春夏の甲子園に出場。１４年ドラフト５位でオリックスに入団し、２２年１１月にトレードで日本ハム入り。５月のソフトバンク戦で移籍後初勝利。１８２センチ、９３キロ。左投左打。年俸１２００万円。

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