◆日本生命セ・パ交流戦　中日３－６日本ハム（１７日・バンテリンドーム）

　日本ハム・伊藤大海投手（２５）が１７日の中日戦（バンテリンＤ）に先発し、７回３失点で３勝目を挙げた。５回にはプロ３年目で初安打となる左中間への適時二塁打をマーク。逆転勝ちを呼び込む一打で波に乗り、５月１８日の西武戦以来、自身４試合ぶりの勝利を手にした。

　序盤から変身を遂げた伊藤が、自ら流れを呼び込み、逆転勝利に結びつけた。

　１～３回まで毎回１失点。「真っすぐで押したい気持ちと、体がマッチしていない感じで。ストライクを取りにいった球を痛打されるのが続いた」。３点のビハインドを背負った状況下で、周囲の声に耳を傾けた。

　３回終了後、捕手の伏見とベンチで話した。「『もう少しシンプルにいこう』と話してもらって。そこから力みもとれた」。建山投手コーチからは「投げ急ぐとボールが見やすく、ちょうどタイミングが合う。ゆったり感を持たせるとベース板での軌道も変わる」と修正点を伝えられた。４～７回は被安打１の無失点。「途中で腕の振りとか気付けて。そこからいい感じにまとまった」と振り返った。

　大きな一打も放った。０―３の５回、２死一塁から左中間へ適時二塁打。反撃の１点目をたたき出した。「ふがいない立ち上がりで点を取られていて。何とか食らいつこうと」。新庄監督も「あの１点も乗れました」と称賛した、プロ３年目、通算１３打席目での初安打。流れを引き寄せた記念球は、打席に入る前に「高め高め」と助言をくれた清宮から受け取った。「両親が昔から僕のバッティングを楽しみに見てくれていたので。両親にあげられたら」。そう喜び、ほほ笑んだ。

　１か月、４試合ぶりとなる勝利を手にした。「３点取られていい気分ではないというか、助けられたなという感じ」。そう苦笑しながらも「後半、ちょっといい部分も出たので」と４回以降の投球から、今後への手応えはつかんだ。３勝４敗と黒星は先行するが、５月以降の７試合は全て７回を完了している。「７回を投げ切るのは最低限の役割として、絶対かなと」。先発としての役割を果たしつつ、更なる高みを伊藤が目指していく。（砂田　秀人）

　北山が自己最多の４勝目をかけて１８日の中日戦で先発する。バンテリンＤ初登板に向けてマウンドの感触を確かめ「土質は札幌ドームみたいな感じ。難なく入れると思います」とうなずいた。４日の巨人戦（東京Ｄ）ではプロ初安打を含む２安打２打点。この日の練習後に、新庄監督から「江越君に（打撃を）伝えといて」と話しかけられたが「無理です、無理ですって言いました」と苦笑いした。

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