ロッテ・小島和哉「最低7回はいつも投げないと」QSはチームトップタイの7度

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2023.6.13(火) 08:33

ロッテ・小島和哉(撮影=岩下雄太)

 ロッテの小島和哉は今季ここまで9試合に先発し、全ての登板で5イニング以上を投げ、クオリティスタート(QS ※6回以上3自責点以内)は佐々木朗希と並んでチームトップの7回達成している。

 ここまでしっかりとゲームを作り、先発の役割を果たしているが、「どうですかね、5イニング以上投げるのは週1回なので当たり前じゃないですけど、最低7回はいつも投げないとな、と思っているので、もう少し悪くても(長いイニング)いければいいですけどね」と全く現状の投球に満足していない。

 前回先発した5日の阪神戦は5回・103球、8安打、5奪三振、1四球、6失点でマウンドを降りた。これまでもそうだが、課題点に向き合い、修正し、克服してきた。

 「いつもあんまり何も考えないで投げている時が良くて、“打たれるかもしれない”という怖さを持って投げる球と、開き直って投げる球って違うと思います。前回はそのエラーとか出たところで、この回点を取られたら引きずっちゃうだろうなと思って、絶対にこの回だけはやっちゃいけないぞとかちょっと思いすぎたりしていた。そういういつもと違う、邪念じゃないですけど、そういうのが出たら僕にとってはあんまり良くないのかなと」。

「打たれる時は打たれるし、抑える時は抑えるしという発想がすごく良かったので、前回はその開き直りが少なかったかなと思いました。そこは難しいんですけど、ピッチャーなので相手を抑えたいとか、ゼロで抑えたいという気持ちが絶対にある。あまり自分にプレッシャーをかけることなく、70点ぐらいでいいんだよという気持ちで。球自体はいいと思うので、あまり深く考えないように」。

 前回の阪神戦では0-3の5回に4点を奪い逆転してもらった直後の5回裏に大山悠輔に逆転3ランを浴びた。

 「今年は相手のバッターの分析もすごくするようになって、前回は紙一重だったんですけど、大山さんに打たれたのは、データ的にいったらあの場面真っ直ぐではなく、フォークとかチェンジアップ。そこはまた野球の難しいところというか、打てない球を続けても相手も意識した中だとそれが変わってくる。1ボール2ストライクとかで、いい追い込み方をしすぎて、“自分でうわどうしよう”となったので、意外とあるんですよ。2ストライク0ボールになった後の3球目が難しかったりとか、意外とあるんですよね」。簡単に追い込んだ後の次の1球、プロ野球選手にしかわからない難しさがあるようだ。

 前回の阪神戦の反省を踏まえ、13日の中日戦にかける想いは強い。「阪神戦から始まった9連戦で前半先発が不甲斐ないピッチングをして、中継ぎが大変な週になってしまった。そこもしっかりと想いを汲みながら投げたいと思います」。同じミスは2度繰り返さない修正力を持っている。13日の登板では、チームに勝利を呼び込む投球を見せてくれるはずだ。

取材・文=岩下雄太

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