ロッテ・坂本光士郎「優勝するために少しでも力になれれば」開幕から安定した投球でブルペンを支える

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2023.6.10(土) 07:55

ロッテの坂本光士郎(撮影=岩下雄太)

 「(開幕から)振り返って、いい感じにはきています」。

 ロッテの坂本光士郎はビハインドゲーム、イニング途中からの登板、時には勝ち試合でのマウンドに上がるなど、様々な役割をこなし、ここまで20試合・19回2/3を投げ、6ホールド、防御率1.83の成績を残す。特に左打者に対しては被打率.154(39-6)と無類の強さを誇っている。

 5月21日の楽天戦から現在7試合連続無失点中で、ここ最近の投球内容が抜群に良い。7-7の11回から登板した6月5日の阪神戦では「ゼロで繋いでいければ何かしらあると思っていたので、結果三者連続三振になりましたけど、絶対に抑えてやるという気持ちでやった結果がそういう結果になったのかなと思います」と、1番・近本光司をインコースのスライダーで見逃し三振、続く中野拓夢を外角のスライダーで空振り三振、最後はノイジーをスライダーで見逃し三振、1番から始まる打順を三者三振に仕留めた。

 6月6日のヤクルト戦は、昨季途中まで所属していた球団で、「一軍で投げたことがなかった。(山田)哲人さんとかに投げられたので、そこは前まで同じ選手と戦えたのは嬉しかったし、楽しかったです」と、3-4の7回一死一塁で登板し、長岡秀樹を132キロのスライダーで空振り三振、続く山田哲人を1ボール2ストライクから4球目の147キロストレートで見逃し三振と見事な火消し。

 9日の広島戦も1-3の7回二死一塁の場面で、先発・西野勇士の後を受けてマウンドに上がったが、1回1/3を無失点に抑える好リリーフを見せた。

 開幕から2カ月以上が経過し、変わらず安定した投球を見せる坂本。一軍で投げ続ける中で、自分の投球に自信を深めたりしているのだろうかーー。

「いつも1試合1試合全力でいっているので、それがそういう結果に繋がっているのかなと思っています」。

 「逆球になったりする球もありますけど、例年に比べると操れているのかなと思います」と、ストレート、変化球ともにしっかりと自分が思い描く球を投げきれている。

 これから暑い夏を迎える。夏場に向けて、意識して取り組んでいることはあまりないと言うが、「疲れを残さないようにだけは考えています」とのこと。「体重は減らしたくないというのがあるので、食事を減らさないことと、お風呂にが長く浸かるんですけど、それぐらいじゃないですかね」。

 現状一軍で左のリリーフは坂本のみ。左打者に強く、いろんな場面で起用でき、チームにとっても重要な存在になりつつある。「変わらず、チームが優勝するために少しでも力になれればなと思っています」。チームの勝利のため、腕を振っていく。

取材・文=岩下雄太

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