◆日本生命セ・パ交流戦　ソフトバンク５―１巨人（９日・ＰａｙＰａｙドーム）

　投げる度に歴史を刻んでいく。ソフトバンクの和田毅投手（４２）が５回２／３を４安打１失点で、杉内（元巨人）らを抜き、石川（ヤクルト）に並ぶ交流戦最多の通算２７勝目。「長くやらせてもらっているので。（勝利数のことは）次の登板でもまたみなさんに楽しんでもらえたらなと思います」とほほ笑んだ。

　“盟友”との約束の１勝でもあった。昨季の開幕前、同学年で同じ左腕、ホークスの「ダブルエース」と称された巨人・杉内俊哉３軍投手チーフコーチの言葉を耳にした。「（交流戦通算勝利数の上位に）僕がまだいるようではダメですよね。和田には一日も早くパパッと抜いていってもらわないと」とハッパをかけられていた。昨年の交流戦は２試合で０勝（０敗）だったが、巨人戦通算７勝目となる２年ぶりの交流戦勝利。杉内を追い越した和田は「運もありますけど、超えたってことはいい投球ができたってことなので」と胸を張った。

　前回登板（２日・広島戦）で左手に打球が直撃して２回途中で降板した影響もなく、４２歳以上ではリーグ初の４連勝。５勝はチーム最多タイ。チームは２位に浮上し、首位・ロッテにゲーム差なしに迫った。交流戦も同率首位をキープ。奇跡の４２歳が投手陣をけん引する。（中村　晃大）

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