【ロッテ】佐々木朗希が6回9K2失点で4勝目 マメ離脱から中22日、チームの徹底管理で復活

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2023.5.29(月) 04:50

5回2死、甲斐拓也の遊ゴロを攻守した藤岡裕大を指差し笑顔を見せる佐々木朗希(カメラ・豊田 秀一)

◆パ・リーグ ソフトバンク5―9ロッテ(28日・PayPayドーム)

 エースの完全復活だ。1点リードの6回2死一塁。4番・柳田を144キロのフォークで空振り三振に仕留めると、ロッテ・佐々木朗希投手(21)は声を上げグラブを力強くたたいた。「一番大事な場面だったので、どうにかゼロで抑えられて良かった」。右手中指のマメの影響で降板した5日のソフトバンク戦(ZOZO)から中22日。6回3安打2失点、9奪三振の好投で開幕4連勝をマークした。

 初球から160キロを計測。球場をどよめきに包んだ“奪三振ショー”が幕を開けた。初回1死から牧原大、近藤を連続三振に打ち取ると、2回2死から4者連続三振だ。最速は164キロで直球の平均球速が4回まで160キロ以上をキープしたのはプロ入り後初だった。

 復活にはチームの徹底的な管理があった。昨年7月1日の楽天戦(ZOZO)でも右手中指のマメが潰れ降板。治りが遅く登板予定は数度先送りとなった。それでも公式戦復帰登板の8月3日・楽天戦(楽天生命)は5回5失点で負け投手だった。吉井監督は「(去年)回復して次の登板が早すぎた。今季はより慎重に」と、本人とトレーナーが記録していた患部の経過写真と見比べ徹底管理した。

 21日の楽天戦(楽天モバイル)での登板が決まったが雨天中止の影響でこの日に変更したのも、より完全を求めたため。朗希も「簡単にはいかなかったけど、その時その時で適切な選択をしながら。結果(登板が)今日になったけど投げられて良かった」。本人の経験と指揮官の信念があっての白星だ。

 4回に2失点もリードを守り抜きチームは貯金10で首位をキープ。順調にいけば次回は6月4日の阪神戦(甲子園)での登板が濃厚で「いつも対戦しない打者が多いのでペースを崩さないように。できることを精いっぱいやるだけ」と朗希。エースの完全復活が首位を走るチームをさらに勢いづけていく。(小田原 実穂)

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