オリックス・平野佳寿の史上初日米通算200セーブ&200ホールド…「ずっとライバル」増井浩俊さんだから知るすごさ

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2023.5.15(月) 05:00

21年春季キャンプでノックを受けるオリックス・増井(右)と平野佳

 オリックス・平野佳寿投手(39)が史上初の日米通算200セーブ&200ホールドを達成した。同点の9回に5番手で登板し、1回を無失点で今季2ホールド目。日本ハム、オリックスで通算163セーブ&158ホールドを挙げ、今年1月末に現役を引退した増井浩俊さん(38)が、1学年上にあたり、2年間共にプレーした平野佳の偉業を喜び、本紙に特別メッセージを寄せた。同じリリーバーとしてのすごさを増井さんが「見た」。

 リリーフに転向した2011年からずっと、平野佳さんをライバルのように意識していました。他のチームはセットアッパーが入れ替わったりするんですけど、平野さんと僕は常にいました。学年も1つ違いだし、毎日、成績を気にしていました。平野さん、きょうホールド取ってるかな? やっぱり取ってるわ…って。故障や離脱もなかったので、一番の脅威でした。

 心身ともに、本当にタフな方です。オリックスで2年間、一緒にプレーさせていただき、あらためて実感しました。練習前にウェート場で入念にストレッチをして、試合が終わってからのメンテナンスも入念。僕は打たれたら、その日1日は引きずるんですけど、平野さんは堂々としているというか、変わらない。そういう姿を見せなかったし、見えなかったですね。

 2011年、13年と2度のオールスター、17年のWBCも一緒に出させていただきました。リリーフだった僕たちはあまり注目されていなくて、取材エリアもほぼスルーでした(笑い)。すると、平野さんが「俺たち、ETCやな…」って。面白いワードセンスや特有の明るい性格が、うらやましくもありました。

 1月末に引退することを報告し、温かい言葉もかけていただきました。「まだ全然、できるやろ」って。僕がしっかりしていれば、ダブルストッパーのような形でチームを支えたかったという思いもあります。「200セーブ・200ホールド」は通過点。次は250セーブを達成し、何としても名球会に入ってほしいです。

「皆さんに感謝」[オリックス] 平野佳が今季2ホールド目を挙げ、史上初の日米通算200セーブ&200ホールドを達成した。打線が同点とした直後の9回にリリーフし無失点。「僕ひとりでは絶対できない。出会った皆さんに感謝したい」と頭を下げた。2010年に当時の岡田監督(現阪神監督)に見いだされ救援に転向。次なる個人記録は残り22に迫った同250セーブだが「優勝を目指して、後からついてきてくれれば」。チームは今季初の引き分けで首位をキープ。リーグ3連覇へまだまだ腕を振り続ける。

 ■「主夫」してます 増井さんは関東に身を移し「主夫」としての毎日を楽しんでいる。13年間のプロ野球人生で通算551試合に登板。現役時代にはあまりできなかった家族サービスに時間を費やし「子どもと遊んだり、今はとてもゆっくり過ごしています」と近況を明かした。現時点では未定だが、第2の人生に向けても動き出す予定だ。

 ◆増井 浩俊(ますい・ひろとし)1984年6月26日、静岡県生まれ。38歳。静岡高、駒大、東芝を経て、09年のドラフト5位で日本ハム入団。12年に最優秀中継ぎ。15年のプレミア12、17年のWBCで日本代表。17年オフに国内FA権を行使し、オリックス移籍。プロ13年間の通算成績は551試合で41勝47敗163セーブ158ホールド、防御率3.08。181センチ、77キロ。右投右打。既婚。

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