【日本ハム】ドラ6・宮内春輝がプロ1勝 記念球は「女手一つで育ててくれた」母へ 逆転劇呼び込む好投
スポーツ報知
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2023.5.6(土) 07:43
◆パ・リーグ 日本ハム5―2楽天(5日・エスコンフィールド)
日本ハムは本拠地で楽天に逆転勝ちし、開幕2カード目以降では新庄監督政権初の単独5位浮上。ドラフト6位・宮内春輝投手(26)=日本製紙石巻=は2番手で1回を1奪三振無失点と好投し、直後の4得点逆転を呼び込んだ。
26歳のオールドルーキーが、ウィニングボールをぎゅっと握りしめた。プロ入り5度目の登板で、プロ初勝利。初のお立ち台で「今が一番緊張してます」と初々しく本拠地のファンに自己紹介した右腕は、新庄監督と共に無数のフラッシュを浴びた。
度胸満点の投球が、劇的な逆転劇を呼び込んだ。先発・加藤貴の後を受け、8回から2番手で登板。先頭に二塁打を浴びたが、続く浅村を外角低めのキレ味鋭いカットで空振り三振、4番・島内を直球で二ゴロ、最後はフランコを1球で三飛に仕留めた。「自分の球を投げることだけに集中した。緊迫した場面で使っていただけるのはうれしいし、楽しい。毎回毎回テンション上がりますね」と度胸たっぷりの好投で、打線にも勢いをもたらした。
多古高(千葉)、明星大、日本製紙石巻を経て26歳でプロへ。大学2年時に「調子の波がありすぎて上じゃ通用しなかった」と横手投げに転向。最速152キロの直球とピンチでも動じない投げっぷりの良さがスカウトの目に留まった。
「僕はアラサ―」と自虐する穏やかな心の持ち主で、根は超がつくほどのマイペース。昔から野球の集合時間は守れるが、プライベートはなぜか決まって15分遅刻してしまう。友人からは毎回「僕だけ30分ぐらい集合時間を早く伝えられてます」。そんな男が手にしたプロ初勝利。記念球を渡したい相手を問われると、少し照れくさそうに「やっぱり母に渡したい」と口にした。
母・和美さんは、幼少期からどこで試合があろうと、どれだけ遠かろうといつも応援に駆けつけてくれた。「女手一つで育ててくれた。もう、感謝しかないです」。最愛の母は4月10日が誕生日。「こどもの日」に1か月遅れのプレゼントを贈った。(堀内 啓太)
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