【日本ハム】ドラ1矢沢がレーザービームでプロ初捕殺…先制点阻止し新庄監督及第点

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2023.5.4(木) 03:00

1回1死二塁、外崎の右前打をダイレクト返球する矢沢

◆パ・リーグ公式戦 西武3―1日本ハム(3日・ベルーナD)

 日本ハムのドラフト1位・矢沢宏太投手(22)=日体大=が「9番・右翼」で先発し「レーザービーム」を披露した。西武戦の初回にノーバウンドのストライク返球でプロ初補殺を記録すると、打っても相手先発・平良から右翼線二塁打。前日に2軍戦で公式戦初登板を果たした二刀流ルーキーが、野手として存在感を放った。試合は1―3で敗れ、連勝がストップ。最下位脱出とはならなかった。

 左腕から放たれた強烈なレーザーは、鮮やかに捕手のミットへと吸い込まれた。0―0の初回1死二塁。矢沢は右前打にチャージをかけ、ダイレクト送球で愛斗を補殺した。間一髪のタイミングで先制点を阻止し「アウトにできて良かった」と敵地に詰めかけた2万7000人をどよめかせた。

 これで終わらないのが二刀流だ。同点の5回1死。カウント3―1から先発・平良のインハイ148キロを豪快に振り抜き、痛烈な打球を右翼線にはじき返した。昨季、最優秀中継ぎ投手に輝いた剛腕の直球を仕留め「甘いとこだけ待っていた」と出場3戦連続安打。7回無死一、三塁の好機では、勝負を避けられるように四球をもぎ取った。

 前日2日は1軍戦の前にイースタン・西武戦(カーミニーク)で投手として公式戦デビュー。4回からの1イニングを1安打2失点1奪三振。最速144キロをマークした。降板後は隣接するベルーナDへすぐ移動し、野手メニューを消化。3日の試合前練習では「体は余裕。全く問題ない」と涼しげに語り、調整にも自信をのぞかせていた。

 逆転負けを喫した中でも、ドラ1の躍動は希望の光。現役時代に強肩で沸かせた新庄剛志監督(51)は「ちょっと高いかな、送球が(笑い)。でも初めての補殺を狙いに行って、ストライクが来た」とポテンシャルの高さを改めて認めた。それでも「あのくらいで(走者に)回られているようじゃ(ダメ)。回られないような選手に後々なりたい」と背番号12。出場すれば何かを起こす22歳。思い描く真の二刀流像は、こんなものじゃない。(堀内 啓太)

 ☆松本剛(2安打で12戦連続安打、打率3割に到達も、7回無死満塁で投ゴロ併殺に倒れ)「今日は僕で負けました」

 〇…北山は4日の西武戦で今季初先発する。スターターは開幕投手を務めた22年3月25日のソフトバンク戦(ペイペイD)以来、405日ぶり。3日はキャッチボールなどで最終調整し「『人事を尽くして天命を待つ』ぐらいの気持ちでいけたら」と心境を明かした。2軍では2試合に先発して計8回を5安打2失点。新庄監督は「テンポ良くね。四球を出さなかったら合格ですよ」と期待を込めた。

 〇…野村は「4番・一塁」で先発し、2戦連続打点&マルチ安打と気を吐いた。4回無死二塁では、西武先発・平良の152キロ直球をはじき返して先制の適時三塁打。「しっかり返すことができてよかった」とうなずくと、6回はバットを折りながら左前打。直近4戦で3度目の複数安打と上り調子で「打てていない打席の反省を生かしている。それがいい結果につながっている」と手応えを口にした。

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