【日本ハム】宮西 コンちゃん抑えて確信「やってきたこと間違いじゃない」…中継ぎの流儀・勇往邁進

スポーツ報知

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2023.4.28(金) 03:00

21日の楽天戦で気迫の投球を見せる宮西

 日本ハムの宮西尚生投手(37)が27日、自ら記す連載「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」で開幕から約1か月が経過した現在の心境をつづった。チームトップタイの9試合に登板し、1セーブ2ホールドで防御率1・29とブルペン陣の屋台骨を支えている。昨季まで同僚だった近藤健介内野手(29)と初対戦した11日・ソフトバンク戦を振り返りながら「ここまでやってきたことは間違いじゃなかった」と力強い言葉を残した。

 開幕から1か月。走者を背負っても、最後はしっかり抑えることができました。自己評価するなら60~70点です。どの球場でもマウンドに上がる前に「最後になるかもしれない」、勝負どころでは「この選択で後悔がないように」と言い聞かせて。覚悟を持って投げきれていることが、結果に結びついている。上出来です。

 リリーフ投手にとって、どんな形でも「点を取られない」ことが心の薬です。例年より1、2か月前倒しでキャンプから結果を求めてきた分、開幕前後が疲労のピーク。それでも、運も味方しながらここまで1失点で来られた。今年はオフ日にしっかりケアもしていますし、心身ともに好調の兆しにつながる感覚がありますね。

 11日のソフトバンク戦【注】は「今年、ここまでやってきたことが間違いじゃなかった」と思えた登板でした。7回1死二塁からコンちゃん(近藤)、ギータ(柳田)を迎えた場面。球界トップクラスの打者が並び、僕からしたら最大のピンチです。

 コンちゃんとは紅白戦も含めて初対戦だったと思います。後輩ですけど、選手としても人間としてもリスペクトしている存在。対峙(たいじ)して、改めて「いいバッターやな」と思いました。好打者の特徴である「真ん中にボールが吸い込まれそう」なたたずまいを持っていて、選球眼もいい。投球の組み立てが難しいです。これから何度も対戦する可能性がありますし、そのたびに苦労するだろうなと思いますね。

 翔(中田、巨人)や遥輝(西川、楽天)もそうですけど、長年一緒に戦ってきた仲間との対戦はやっぱり面白いです。お互いの癖、性格を全て熟知している。味方の時は、配球に悩んだら相談もしていましたから。お互い、裏のかき合いです。「逆に全部、真っすぐで行ってやろう」とか「あえてスライダー見せない」とか。1球ごとに頭をクルクル回転させてやっています(笑い)。最終的には相手の打ち損じか、僕の投げミスか。そういう戦いになってきます。

 体に痛みがあり「ただ投げているだけ」だった去年と違い、自分の球をしっかり投げられています。コンちゃんとの対戦でも「真剣勝負の中で、力勝負したい」と考えながら、気持ち的に引くことは全くなかった。それが、最後にボールを押し込めたことにつながったと思います。今は、投げられる喜びを常に感じています。(宮西 尚生)

 【注】1点ビハインドの7回に登板。四球と犠打で1死二塁とピンチを背負うも、近藤には2球ストレートを続けて二飛。柳田からは5球目の外角スライダーで空振り三振を奪った。

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