鷹・森唯斗が先発転向し初勝利 坂口氏「左打者に対する内角の制球が抜群だった」

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2023.4.28(金) 07:19

ソフトバンクの森唯斗

◆ プロ10年目にして先発では初勝利

 ソフトバンクの森唯斗投手が27日の楽天戦で先発登板し、6回を95球、4安打6三振1四球無失点の好投で今季初白星。2018年にはセーブ王獲得の経験もある元ストッパーが、先発投手として新たなスタートを切った。

 立ち上がりは打者に粘られる場面もあったが、3回まで1安打に抑える好発進。4回には無死二・三塁のピンチを招くも、4番・フランコを落差の大きいカーブで三振。後続を許さずスコアボードに0を並べた。

 二軍での調整3試合で防御率0.48と結果を残して遂に掴んだ先発きっぷ。5回以外は毎回奪三振を奪うなど、要所で抑え時代を彷彿とさせるような気迫の投球を見せ、チームを勝利に導いた。

 27日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した坂口智隆氏は、森の立ち上がりについて、「丁寧に立ち上がって、非常に落ち着いているなという印象でしたね。何年も先発ピッチャーをやっているような落ち着きぶりだったと思います」と評価。

 得点圏に走者を背負った4回については、「ピンチらしいピンチをやっと招いたんですけど、ここからですよね。非常に丁寧にといいますか」と、動じずに丁寧な投球を見せた森に熱視線を送る。一死を奪った後、5番・岡島豪郎を三ゴロに打ち取った場面は、「これも(岡島は)良いバッティングなんですけど、コース勝ちですよね。投げたコースが良かったと思います」と制球力の高さを称賛した。続く打者には四球を与えるも、この場面で坂口氏は、「抑えにシフトチェンジしたといいますか。抑え時代の森投手のように、ギアが一段上がりましたね」と、抑え時代の経験が生きた投球内容にも言及した。

 また、坂口氏は試合を通して「左バッターに対するインサイドのコントロールが抜群だったなと思います」と称えた。

 抑え時代との変化について問われると、「インサイドの球が抑え時代は少しスライドする真っ直ぐだったんですけれども、それが今日は、綺麗な真っ直ぐもあり、真っスラもあり、そこから同じ(軌道の)カットも使うので、左バッターは外角が凄い遠く見えてると思うんですね。抑えの時とかはアウトサイドのコントロールが良く、元々カットと真っスラは良かったですが、更に落ち球を使ったり、カーブを使ったりというので、色んな球を使って、それが今日凄いここ(インコース)のコントロールのおかげで活かされたなという感じがしましたね」と分析した。

 同じくこの日解説した大矢明彦氏も、「やっぱり先発スタイルになりましたよね。気迫は(抑え時代と)変わりませんが、ベースの幅を上手く使ってしっかり使って投げてるなと思います」と、先発投手として森を評価した。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』

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