【日本ハム】上沢直之が今季最多105球3失点で2勝目「やっと少し、仕事ができた」…前回9失点のリベンジ

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2023.4.23(日) 07:11

8回途中3失点と力投した日本ハム先発の上沢

◆パ・リーグ 日本ハム5-3楽天(22日・楽天モバイル)

 日本ハムは5位・楽天との直接対決を制し、2戦ぶりに勝利した。先発の上沢直之投手(29)は8回途中3失点、今季最多105球の熱投で2勝目。バックの好守にも助けられ、自己ワーストタイ9失点を喫した15日・西武戦(エスコン)の借りを返した。2点差の9回は宮西尚生投手(37)が1回0封。昨年4月17日・ロッテ戦(ZOZO)以来、370日ぶりにセーブを挙げた。

 今季一番の雄たけびだった。0―0の5回1死満塁。上沢は渾(こん)身の外角カットボールで浅村を二ゴロ併殺に斬った。「最高の結果」と感情むき出しでほえた。8安打を浴びながら、今季最長7回2/3を3失点。つかみ取った2勝目に「やっと少し、仕事ができた」とうなずいた。

 前回登板は5回1/3で自己最悪9失点。序盤からスライダーに頼りすぎたことで腕が横振りになり、最後はフォームを見失った。「良くないことを受け入れた。いい時を求めすぎないようにした」。直球の球威が戻らない中、この日は捕手の伏見と話し、縦振りのイメージが出やすいカット、フォーク、チェンジアップと落ちる球種を中心に配球。工夫を凝らし、新庄監督も「真っすぐは143(キロ)とか。自分なりに考えながらね」と熟練の投球を褒めた。

 メジャー挑戦も視野に、キャリアハイを最低条件と課す12年目。だが、開幕から苦しんだ。過去にないほどの不振で一人悩む時、ロッカールームで寄り添ってくれたのが江越だった。「どんな形でも、抑えられたら反省できる」。内容じゃない。泥くさくていい。2か所の骨折を抱えながら懸命にプレーし続ける男の言葉が、立ち直るきっかけになった。

 力投に応えるように、8回はその江越がレーザービームで右腕を救った。「外から見てもすごくいい投手。考えすぎず持ってるものを出せばいいと思って」と江越。上沢は「野手のためにも勝ちたかった。本来これが普通の仕事」と頼もしかった。投手陣の故障離脱が相次ぐ今季。苦しむチームと自身を救う、魂の105球だった。(堀内 啓太)

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