【日本ハム】江越は折れない…右手首骨折に続き肋骨を骨折しても投手強襲安打!三塁へ激走!

スポーツ報知

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2023.4.17(月) 03:00

8回1死一塁、今川の左翼線安打で三塁に滑り込む日本ハム江越(右)

◆パ・リーグ 日本ハム2―6西武(16日・エスコン)

 日本ハムは西武に敗れ、リーグ最速で10敗に到達した。右手首骨折中の江越大賀外野手(30)は5戦ぶりに「9番・中堅」で先発し、フル出場で1安打。新庄剛志監督(51)は試合後、左あばら骨も骨折していることを明かした。投手陣では鈴木健矢投手(25)が救援で1回1/3を完全投球。開幕から計6戦で自責0の安定感を評価され、先発再転向が決まった。

 構うことなく激走した。2点を追う8回先頭。江越は、痛烈な投手強襲安打で出塁すると、1死一塁から今川の左翼線安打で迷わず三塁を陥れた。三塁手と激しく交錯しても、表情は変えない。今季3度目のスタメンで4打数1安打、フル出場を果たした。

 衝撃が走ったのは試合後だ。新庄監督は「昨日せきするのが苦しいって言うから病院で(検査)。そしたらパックリ離れていた」と左脇腹肋骨(ろっこつ)を骨折していることを明かした。7日のオリックス戦(京セラD)で死球を受けた際とみられ、開幕前の右手首と合わせ、2か所の骨折を抱えながら強行出場を続けている。

 相手先発は左腕・エンス。林ヘッドコーチは「左だったのもあって」と起用の意図を明かした。2回の守備では中堅フェンスに激突しながら打球を追った。間一髪セーフになったが、直後の犠飛では強肩も見せつけた。「ヒット打って、あんだけ走れて、投げられて。すごいでしょ。抹消はしない」と指揮官。野球人生を変える。移籍1年目の覚悟は、執念としてにじみ出る。

 今季最多の借金6と苦境は続くが、ハッスルプレーでナインを鼓舞するガッツマンがこのチームにはいる。試合後、不屈の男は「大丈夫です。大丈夫だから試合に出ている」とだけ言い残し、足早に球場を後にした。(堀内 啓太)

 【鈴木20日先発新庄監督明言】 同じ失敗は繰り返さない。0―2の5回2死満塁。しびれる場面でマウンドに上がった鈴木は、107キロのスライダーで3番・外崎を中飛に封じた。前回登板の11日・ソフトバンク戦(ペイペイ)では火消しに失敗。リベンジを胸に「抑えられて良かった」と6回も中軸を3者凡退に斬って役目を全うした。

 チャンスをたぐり寄せた。試合後、指揮官は「先発いかせたい。安定感ある」と20日・ロッテ戦(エスコン)での先発起用を明言。チーム事情でここまでは救援に回っていたが、キャンプ中から先発への強い思いを口にしてきただけに「来たな、と。準備はしていた」と腕をまくった。

 ロングリリーフ、火消し、回またぎとフル回転し、開幕から6戦で自責は0。建山コーチは「ブルペンからいなくなるのは痛いけど、彼ならどっちでも機能できる」と期待した。指揮官からは早速「7回ね」とオーダーも。4年目のサブマリンは「やってきたことをそのまま出せれば」と気合を口にした。

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