【日本ハム】ドラ2金村尚真、パ新人初勝利 先発では12球団1号 7回途中2失点「名前覚えて」
スポーツ報知
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2023.4.10(月) 06:00
◆パ・リーグ 日本ハム7―2オリックス(9日・京セラドーム大阪)
勝利の瞬間を見届けると3度手をたたき、ベンチから飛び出した。日本ハムのドラフト2位・金村尚真投手(22)が6回1/3を9安打2失点にまとめて2度目の先発でプロ初勝利。パの新人で一番星、先発では12球団ルーキーで最初の白星だ。初のお立ち台で「金村尚真という名前を覚えていただければうれしいです」。初々しくはにかむ新星に、左翼席から温かい拍手が送られた。
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強力援護を追い風にした。初回に3番・清宮、4番・野村の2者連続弾で4点を先制すると、3回には5番の万波が左翼席最上段へ特大ソロを放った。球団では17年5月12日のロッテ戦(近藤、中田、レアード)以来のクリーンアップそろい踏み。金村は「緊張がほぐれた」と最速151キロの直球を主体に100キロ台のカーブなど4球種で丁寧に低めをつき、2~6回は4度の走者を背負った場面で1度も安打を許さなかった。
「13番目の男」が、一番星を挙げた。富士大で4勝1敗、防御率0・82の成績を収めた2年秋、安田慎太郎監督(38)から「下の順位なら(ドラフトに)かかる。でも、今の球速(145キロ)だと上位は厳しい」と声をかけられた。金村は「1位でプロに行きたい」と軸足の後傾を抑えるフォーム改造を決断。安田監督は「もし潰れたら支配下もなくなるのに、即答。絶対にプロへ行くなと思いました」と振り返る。
最速は約5キロ伸び、1位候補に浮上。昨秋のドラフトは2巡目の1人目として指名を受けた。胴上げが終わったグラウンドで、安田監督につぶやいた言葉は「悔しいです」。プロ入り後は二刀流ドラ1・矢沢に対しても「2つやっている人に対して(自分は)一本でやっている。負けたらダメ」と闘志を燃やしてきた。
チームは今季初の連勝で、3カード目で初の勝ち越し。「勝利に貢献できるように、勝ち星を伸ばしていければ」。日本ハムの次代を担う右腕が、大きな一歩を踏み出した。(内田 拓希)
◆金村尚真(かねむら・しょうま)
▼生まれとサイズ 2000年8月29日、沖縄県豊見城市生まれ。22歳。176センチ、83キロ。年俸1100万円。
▼球歴 上田小3年時に豊見城ジュニアで野球を始める。豊見城中では軟式野球部で、U―15日本代表。岡山学芸館では3年夏に県準V。富士大では1年春からベンチ入りし、3年春のノースアジア大戦で完全試合達成。リーグ戦通算25勝。
▼地元愛 入寮時に母・かおりさんが手作りした手のひらサイズのシーサーを持参。好きな言葉は「なんくるないさー」。好物は実家の沖縄そば。
▼マイペース 岡山学芸館時代は点呼の5分前に起床。名護キャンプではドラ5・奈良間が“起床係”を務めた。
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