◆パ・リーグ　楽天１―０西武（５日・楽天モバイル）

　楽天・松井裕樹投手（２７）が西武戦（楽天モバイル）で１―０の９回に登板。１安打無失点で今季３セーブ目を挙げ、史上９人目となる通算２００セーブを達成した。２７歳５か月での到達は、ＤｅＮＡ・山崎康晃（２９歳１０か月）を抜いて史上最年少となった。３月に行われた第５回ＷＢＣで日本代表に名を連ねた左腕が、自身の勲章を得るとともに、チームを今季本拠地初勝利に導いた。

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　「社会に必要とされる、応援される人になってほしい」。桐光学園２年の１２年夏の甲子園。１回戦の今治西戦で１試合２２奪三振の新記録を打ち立てた松井裕が、同校の野呂雅之監督（６１）から常に言われてきた言葉だ。

　２月のキャンプでは、後輩たちと積極的に野球談義を交わしていた。実績的には松井裕が断然上。若手にとっては生きた教材だが、左腕も同様に目を輝かせながら若手の言葉に耳を傾けていた。

　理由は高校時代の教えにある。自分が知っている話でも、何か違う視点があるのではないか―そういう考えを持って会話をするように、とたたき込まれた。恩師は「そう（高校時代に）教えてきたからかな」と変わらぬ姿に目を細めた。

　ドラフト１位指名から３４５０日。いつ何時も、謙虚に貪欲に成長を求める姿勢を貫き、金字塔を打ち立てた。（内藤　菜月）

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