【西武】山川穂高、日本凱旋の侍最速アーチ WBCでは代打が主戦場「悔しい、もうちょっと出たかった」

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2023.3.26(日) 05:35

6回1死、左中間へソロ本塁打を放ちスタンドへ向かってドスコイポーズを披露する山川穂高(カメラ・小泉 洋樹)

◆オープン戦 西武5―0DeNA(25日・ベルーナドーム)

 心のどこかにあったモヤモヤは豪快なフルスイングで振り払った。6回1死。西武・山川穂高内野手(31)は、真ん中高めの甘い146キロを見逃さない。打球はきれいな放物線を描いて左翼席中段に着弾した。オープン戦初出場での1号は侍ジャパン勢の復帰後最速アーチ。「いい打ち方で、いい本塁打でした」と納得の笑みで“どすこい”ポーズを披露した。

 世界一になっても胸中は複雑だった。準決勝のメキシコ戦では代打で貴重な犠飛を放ったが、3試合出場にとどまり5打数1安打2打点。一塁が本職ではない岡本和がレギュラーで、自身は代打が主戦場だった。「悔しいというか、もうちょっと出たかったというのはあります。ムネ(村上)、和真(岡本和)とかが打っている中、この立ち位置は仕方ない。ただ、僕がいくら出て打ちまくっても優勝しなかったら意味がなかったので…」。最大目標だった世界一の達成感と同時に、打席への渇望があった。

 23日に帰国し、24日には球場で練習。そしてこの日は松井監督に出場を志願した。代表では打撃練習の時間が短く、1人が5本3セット程度だったが、本拠地ではフリー打撃で40スイング以上できる。「出ることは楽しいですし、4打席あるのはすごいいいなと思いました」。慣れ親しんだホームで4打席に立ち、パ2冠王がいつもの感覚を呼び起こした。

 オープン戦最終戦、26日のDeNA戦(ベルーナD)は一塁でフル出場する予定。「本塁打王は絶対取るし、それによって優勝に近づくはず」。照準を切り替え、その視線はシーズンに向けられている。(秋本 正己)

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