【西武】仲三河優太が“プロ初打席初本塁打”「最高で人生の中で一番よかった」

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2023.3.21(火) 18:05

8回2死、右越えに2者連続のソロ本塁打を放った仲三河優太

◆オープン戦 西武―阪神(21日・ベルーナドーム)

 あこがれの大先輩の背中をじっと見つめていた。8回2死。三塁側のネクストバッターズサークルにいた仲三河は、大阪桐蔭の19歳先輩でもある中村が左翼席にかけたアーチに興奮を隠せなかった。「キャンプの打撃練習でもすごい本塁打を見せてくれて、いつかこんな本塁打を打ちたいなと思っていました」

 その言葉を直後、現実のものにする。カウント1―1から岩崎が投じた126キロのスライダーをフルスイング。打球はきれいな弧を描いて右翼席に伸びた。プロ3年目にして1軍の試合で放った初本塁打。「どんな打球であろうと自分のスイングをすると決めていたので、1球目と同じ球を軌道に乗せるだけという感じで思いきり振りました。最高で人生の中で一番よかった」。“大阪桐蔭アベック弾”に、喜びをかみしめながらベースを1周した。

 高校時代は通算11本塁打の左打者。入団1年目の時の2軍監督が松井監督で、持ち味の長打力を伸ばすべく思い切り振ることを徹底した。「試合でミスをしてもいいからとにかく振れと。監督も含めてコーチからもずっと言われていて、それだけしっかり振ったら自分の武器になるかと。やり続けてよかったと思います」。その教えを忠実に守り続けて、この日の一発につなげた。誰よりも喜んでいたのが松井監督だった。「うれしかったですね。2軍時代からずっと見ていましたし、自分のスイングをした結果が最高の結果につながった」と表情を緩めてほめたたえた。

 今年のキャンプもB班(2軍主体)スタートだったが「一度、1軍の雰囲気などを味合わせてあげたかった」という首脳陣の狙いもあってこの日から1軍に昇格。一振りで結果を出した。外野の定位置争いはまだ白紙の状態とあって、仲三河にも十分、チャンスはある。「2軍でも本塁打を打ちたいと思っていましたけど、1軍で打てたのでよかった。長打を打てる選手になって勝負強くいきたいです」。自慢のフルスイングで一気にレギュラー奪取を目指す。

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