堀内恒夫さん、三振取れる佐々木朗希「リリーフで投げてもらいたい」

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2023.3.11(土) 23:16

ヒーローインタビューでファンに手を振る佐々木朗希(カメラ・竜田 卓)

◆カーネクスト2023 WBC東京プール ▽1次ラウンドB組 日本10―2チェコ(11日・東京ドーム=観衆4万1637)

 「カーネクスト2023 WBC東京プール」で、日本が1次ラウンド(R)第3戦のチェコ戦に臨み、ロッテの佐々木朗希投手(21)が、快投で世界デビューを果たした。初回に失策絡みで1失点したが、3回2/3で被安打2、8奪三振。最速は164キロをマークした。東日本大震災から12年たったその日に、故郷・岩手に、被災地に勇気を与える66球だった。打線は同じく岩手出身のエンゼルス・大谷翔平投手(28)が打球速度約191キロの弾丸適時二塁打を放ち、チームの3連勝に貢献した。

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 初めて経験するWBC。独特のムード。平常心でいろというのは無理なのか。立ち上がりはいつもの佐々木朗ではなかった。

 フォークがワンバウンドした原因は力み。ストレートのキレも悪かった。力を入れるとスピードは出ているように見えるが、打者の手元で伸びる球にはならない。初回に打たれた二塁打は“棒球”だ。外角低めを狙った球が逆球になった。高めならけがが少ないが、低めに来る球は打者に対応の時間を与えてしまう。すっぽ抜けたインハイのストレートに打者が空振りをするシーンをよく見ると思うが、高めの球にはバットを出す時間が取れないからだ。逆に低めの球はバットを出す時間を与えてしまう。

 2回からは本来の投球を取り戻した。成長を感じたのは3回。1死一、二塁で4番打者を迎えた場面だ。力んで投げたら打たれたかもしれないが、冷静に自分を見つめ直した。ストレートで空振りさせ、フォークでファウル、最後もフォークで空振り三振を奪った。

 次回の登板も見てみたい。先発は試合をつくれるダルビッシュや大谷に任せ、佐々木朗には「ここは三振が欲しい」という場面でリリーフで投げてもらいたい。またこの男の違った顔が見られるかもしれないから。

 (スポーツ報知評論家・堀内恒夫)

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