【侍ジャパン】「3・11」先発の佐々木朗希は4回途中8Kで降板 最速164キロ「最少失点で戻れてよかった」
スポーツ報知
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2023.3.11(土) 20:32
◆カーネクスト2023 WBC東京プール ▽1次ラウンドB組 日本―チェコ(11日・東京ドーム)
侍ジャパンのロッテ・佐々木朗希投手(21)が11日、WBC1次ラウンド(R)3戦目のチェコ戦に先発登板。4回途中で66球を投げ、2安打、8奪三振、1失点(自責0)、最速164キロで降板した。「四球などで球数が増えて4回を投げきれなかったですが、最少失点で戻れたのは良かったです。(WBC仕様の)マウンドやボールは気にならずチェコの良い打者に集中して投げられました」とコメントした。
初回は初球にいきなり162キロを計測して球場がどよめき。右飛、空振り三振で簡単に2アウトを奪ったが、163キロをはじき返されて左翼線への二塁打を浴びると、続く打者の遊撃へのゴロを中野が一塁へ悪送球(記録は失策)して、先取点を許した。初回は最速164キロをマークも、リードを許すまさかの展開になった。
2回は先頭打者から2者連続で3球連続空振りで三振。2死からは際どいコースをことごとくボール判定されて四球を与えて走者を背負ったが、遊ゴロに打ち取った。2回裏は1死満塁の好機を作るも中野、甲斐が連続で凡退。3回は先頭打者をフォークで空振り三振。右前安打と四球で1死一、二塁のピンチを背負うも空振り三振、中飛に打ち取った。
3回裏に吉田正、山田の連続適時打で3点を奪って逆転。朗希は2点のリードをもらって4回のマウンドにも立った。先頭打者から空振り三振を奪うと、続く打者には死球。1死一塁で空振り三振を奪って66球目となり、65球の球数制限に到達してマウンドを降りた。
特別な日にマウンドに立った。12年前の11年3月11日。当時9歳だった朗希は、岩手・陸前高田市の高田小で震災を経験した。生まれ育った街は津波にのみ込まれ、父・功太さん(当時37歳)と祖父母は帰らぬ人となった。自宅も流され、母・陽子さんと兄、弟の4人で老人ホームでの生活を余儀なくされた。
忘れることの出来ない「3・11」にWBCデビュー。前日の10日には「ここ2試合緊張感のある中で試合が見られているので、その中で明日いいパフォーマンスが発揮できるようにしたいと思っています。まずは自分のピッチングに集中して、その中でいいパフォーマンスを、そして良い結果を出せるようにしたい。とにかくチームが勝つためにやっていきたいと思っています」と意気込みを口にしていた。試合前にはナインとともに黙とうもささげた。
大会前は、2月25日のソフトバンク戦(宮崎)、3月4日の中日戦(バンテリンドーム)で先発。計5回を投げて失点なしとここまで上々の調整を見せ、4日には大谷に並ぶ日本選手最速の165キロもマークした。栗山監督も「本当に状態がよく見えるので、しっかり投げきってくれると思います」と期待を込めていた。
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