【日本ハム】宮西尚生、復帰後3試合連続0封「今年で辞めるつもりはない」…連載「中継ぎの流儀・勇往邁進」

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2023.3.10(金) 11:12

3月4日に6回から3番手で登板する宮西

 日本ハム・宮西尚生投手(37)が9日、自ら記す連載「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」でプロ16年目に懸ける思いを告白した。左肘手術明けの今季は、約半年ぶりの実戦登板から3試合連続0封と好スタート。自身に合った治療法が見つかり、体の状態が上向くきっかけとなったと明かした。周囲の支えに感謝をつづりながら「今年で終わるつもりは一切ない」と力強い言葉を残した。

 中日戦(2月18日)は久しぶりの試合で、登板前の気持ちは「不安7割、楽しさ3割」。そこから投げていくうちに「3割」がどんどん大きくなっていきました。まだ数試合ですけど、ここまですごく手応えを感じることができています。自分の体との戦いだった去年と違って、今年は打者と勝負できている。気持ち的には「もう一花咲かせそう」というところまで来ました。

 去年は肘の状態が悪いことに加え、腰や股関節、肩回りを含めた全身が硬直しているような感覚でした。何をしてもそれが抜けず「これがもう、終わり時なのかな」というくらいのシーズン。それでも色々な人に背中を押してもらえて、どんどん前向きな気持ちになっていきました。9月に肘の手術をして、シーズン中のリハビリとなっても球団は「自由にやっていいよ」と言ってくれました。

 そんな中、今までもリハビリでお世話になってきた先生に電気治療を紹介してもらいました。当時(手術直後の9月)は何にでもすがる思いだったのでとりあえず試してみたら、硬かった筋肉が動き始めた。練習と治療を平行し、体のキレがどんどん出てきました。今では「それなしでは考えられない」というくらい、僕の体と相性が良かったんです。

 「野球人生が終わる」土俵際まで追い込まれたと思っているので、心境としては前に進むしかない。以前はそれを認めたくない変なプライドがありましたが、去年で一切なくなりました。いい意味で「諦めた」、過去の自分に対して踏ん切りがついた思いです。今年は長期的な目標は全くなく、納得した一日一日を過ごしたい。後悔がないよう、目の前のことに全力を尽くす。それだけです。

 幼稚園年長から野球を始めて、32年。ここまで長く続けられたのは、両親のおかげだと強く思います。自分が親になって、子どもが苦しんでプレーしている姿は見たくない。だからこそ、身内に対して楽しみながら野球をやりきる姿を見せたい。それが今のモチベーションになっています。

 もう一つ、書いておきたいことがあります。メディアに今年に懸ける思いを聞かれる度に「後悔なく」、「最後はこういう形で終わりたい」といった言葉を返していますが、今年で辞めるつもりはありません。「いつユニホームを脱いでも後悔がないように」という覚悟は持ちつつ、それが10年続く可能性だってある。心の奥底では、もう1回タイトルをとってやろうと思っています。(宮西 尚生)

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