【30人の侍】日本ハム・伊藤大海、脱・人見知りで世界一「感じたことを言葉に」

スポーツ報知

  • ニュース

2023.2.26(日) 05:30

5回に登板、1回を無失点の伊藤大海(カメラ・竜田 卓)

◆カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2023 日本8―4ソフトバンク(25日・ひなたサンマリンスタジアム宮崎=観客2万6212人)

 WBC日本代表の日本ハム・伊藤大海投手(25)が「脱・人見知り」を掲げて世界一に貢献する。1月には憧れのパドレス・ダルビッシュと米国で合同トレを行った右腕が、侍投手陣のブルペンを支える覚悟を示した。(取材・構成=内田 拓希)

 遊び球はなかった。5回2死。伊藤が雄たけびとともに投げ込んだ直球が外角低めへ決まる。今宮のバットは動かない。見逃しで3球三振に斬った。5回に3番手で登板し、わずか8球で1回を完全に抑える投球に手応えをにじませた。

 「すごくいい緊張感の中で投げられましたし、オフから取り組んできた真っすぐをしっかり投げられたので良かった」

 2021年10月30日。「日本ハム・栗山監督」が10年間の指揮を締めくくった特別な試合で先発を任され、10勝目を挙げた。侍の指揮官となった恩師から「いろいろなところで投げる可能性がある。迷惑をかけるかもしれない」と1月中旬に電話で代表入りを告げられた。

 「選ばれて満足じゃなくて、役割を勝ち取って投げることが一番。僕が一番下くらいの気持ちで、がむしゃらに毎日を大事にしていけたら」

 侍ジャパン選出前からWBC球で練習を続け、沖縄・名護キャンプでは超スローカーブも試運転。飽くなき向上心の原点は、野球を始めた小学生時代にある。

 「体もそこまで恵まれてなかったですし、どうしたら体の大きい選手に勝てるか。言い方は良くないかもしれないですが、ずる賢くプレーすることをずっと考えてきた。その取り組みが、今につながっている」

 1月にはダルビッシュの誘いを受け、米国で約1週間の合同トレ。世界のトップを走る大投手の背中に、大きな刺激を受けた。

 「今年37歳であそこまでできているのはそういうところ(探究心)にあると思う。僕もそういった気持ちで、常に挑戦していきたい。今年の野球人として、人としての目標は『人見知りをなくすこと』。自分だけでやると、どうしても壁にぶち当たる。今までは『これ聞いたらどうかな』って思ってたんですけど、感じたことを言葉にして周りの方の感覚を頂けるのは、すごくいいことだなって最近すごく思いますね」

 金メダルを獲得した21年東京五輪では“追いロジン”で話題を呼んだ。「ベタつく」海外製ロージンへの対応に頭を悩ませていたが、18日に日本製が使用可能になったと知らされた。

 「僕もともと手汗がひどくて。メジャー仕様のロジンを使うとべたついてしまう。それがない分、いつも通りの感覚でボールの違いは気にならずに投げられた。『適ロジン』じゃないですか、今日くらいだと」

 09年大会以来となる世界一を目指す侍投手陣には、初対面のエンゼルス・大谷翔平ら15人の精鋭がそろった。

 「豪華なメンバーに入っていくのは緊張もするんですけど、いろいろなことを身近に感じられる貴重な場面。コミュニケーションを取っていきたい」

 ◆伊藤 大海(いとう・ひろみ)1997年8月31日、北海道鹿部町生まれ。25歳。駒大苫小牧高2年春の甲子園1回戦で完封勝利。16年に駒大入学も同年秋に退学し、翌年に苫小牧駒大(現北洋大)に入学。2020年ドラフト1位で日本ハムに入団。22年は10勝9敗1セーブ、防御率2.95。21年東京五輪は3試合全て救援で計5回無失点。176センチ、82キロ。右投左打。

関連ニュース

杉谷拳士、離婚していた
新庄剛志氏の元妻・大河内志保、51歳“質素”な1人暮らし「余計なものは要らない」…スリム体型に驚きの声
新庄剛志氏が日本ハム・斎藤佑樹に謝罪
元楽天選手「昨年、自己破産しました」…地獄生活に美人妻号泣
【写真】新庄剛志監督の元美人妻、大胆すぎる姿

記事提供:

スポーツ報知