ＷＢＣ日本代表のオリックス・宇田川優希投手（２４）が１６日、“ピリ辛エール”で強化合宿へ送り出された。この日、山本、宮城とともにチームのキャンプを打ち上げ。中嶋監督からは愛情たっぷりに「調子が悪くてアピールできず、途中で帰ってくるなよ」とＵターンを拒否された。

　練習後には投手陣の前で「行ってきます」とあいさつ。しかし、指揮官は「国を代表する自覚に関しては甘かったんじゃないか。途中で帰ってくるから、あいさつしなくてもいいよ、と言ったんですけどね」。厳しい言葉はもちろん、期待の裏返しだ。

　体重１００キロ超でキャンプインし、慣れないＷＢＣ球で自慢の球威を落とした。それでも、目標まであと１・４キロの９７・４キロまで減量に成功。１４日の紅白戦では１５１キロを計測し、１回を３者凡退。「良かった時のフォームに近づいている。やっと力強い真っすぐが戻ってきました」と復調気配だ。

　育成から支配下、日本代表と飛躍的に出世。年俸１７００万円は歴代のＷＢＣメンバーでも最安だ。最速１５９キロの直球と落差の異なる２種類のフォークを操るのが本来の姿。ビシッと仕上げ、中嶋監督を、世界を驚かせる。（長田　亨）

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