日本ハムの福田俊投手（２６）が縁深い地での飛躍を思い描き、沖縄・名護キャンプでアピールを続けている。「やるからには狙う」とロックオンするのが、北広島市の新球場で行われる開幕３連戦での登板。エスコンフィールドＨＯＫＫＡＩＤＯから車で５分の距離にある、星槎道都大で４年間を過ごした左腕は「僕のゆかりある地。そこでキャリアハイを残したい」と特別な思いを口にした。

　昨季は救援として６月から１１試合連続無失点をマーク。しかし、勝ち試合での起用が増えた矢先に新型コロナ陽性判定を受けて離脱した。１３試合の登板にとどまった悔しさと危機感を胸に、今オフは「指トレ」で進化をはかった。直径２０センチほどのドッジボールを人さし指、親指と意識する部分を変えて１日２００球投げ込み「指に球がかかってキレが増した」と確かな手応えをつかんだ。

　プロ５年目。今キャンプは２軍スタートだったが、５日の紅白戦で松本剛、野村、清宮の中軸３人を完璧に抑え、第２クールから１軍に昇格。１１日の紅白戦でも、わずか８球で１回０封と好アピールした。過去最高は２０年の３０登板。今季は１軍フル帯同と「５０登板」を自らに課す。

　チームでは２１年に最優秀中継ぎのタイトルを獲得した堀ら、実績十分の救援左腕が故障の影響で出遅れており、貴重な戦力として期待がかかる。「競争に勝たないと未来がない。勝ちパターンに食い込める活躍がしたい」と福田。新球場元年。開幕１軍を勝ち取り、思い出の地からプロ野球人生を変える。（堀内啓太）

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