“コンパクト”にした打撃フォームで存在感を見せるロッテ・池田来翔

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2023.2.16(木) 10:36

ロッテの池田来翔(撮影=岩下雄太)

◆ バットでアピール続く

 ロッテの池田来翔が、バットでアピールを続けている。

 石垣島春季キャンプでは7日のライブBPで森遼大朗からライトへ本塁打を放つと、12日の楽天モンキーズとの国際交流試合では満塁の好機で走者一掃の適時二塁打、15日のヤクルトとの練習試合ではWBC日本代表・高橋奎二のストレートを左中間スタンドに放り込んだ。ここまで対外試合4試合に出場して、打席数が少ないため打率は.250(12-3)だが、1本塁打、5打点。昨季チームとして課題だった得点圏で、一本打っており、インパクトを残している。

 プロ1年目の昨季は2月の練習試合で、3試合連続複数安打をマークし、そのうち2試合が3安打するなど、打率.323(34-11)と打ちまくったが、オープン戦に入り失速。開幕一軍を逃したものの、開幕直後に昇格し、4月3日の西武戦でプロ初安打を放った。しかし、その後放った安打はわずかに1本。1年目は11試合に出場して、打率.091(22-2)と、悔しい結果に終わった。

 シーズンオフの自主トレでは「腕の方を鍛えて、下半身でバッティングと守備をするイメージしながらウエイトトレーニングをやっていました」と徹底的に鍛えてきた。

◆ 打撃フォームを変更した理由

 一冬を越え、打撃フォームを見ると昨季は、オープンスタンス気味に打っていたが、今季はスタンスを狭めたフォームで打っている。その意図について「無駄を省いて、少し小さく、コンパクトにしました」と説明。

 具体的に“コンパクト”にした理由に「去年一軍のピッチャーのストレートや小さい変化球、ツーシーム、カットボールについていけなかった。いろんな人に相談しながら、もっとコンパクトにしたほうがいいんじゃないかということでそうしました」と教えてくれた。その中で、WBC日本代表の高橋のストレートを一発で仕留められたのは、池田にとっても大きかったのではないだろうか。


◆ どこのポジションでも守る!

 守備では対外試合4試合全て二塁のポジションで出場しているが、キャンプ中にはアーリーワークで安田尚憲とともに三塁のポジションで守備練習を行ったり、ノックや打球補で遊撃のポジションに入ったりしていた。

 昨季は二塁や三塁をメインにしていたが、本人は「言われたらどっちでもいけるようにしたいですけど、特にこだわりはないです」とキッパリ。「試合に出ないとあれなので、試合に出られるところで出たいです」と、任されたポジションで100%の力を出す覚悟だ。

 試合に出場するために、求められるのが当然“バッティング”になってくる。内野のレギュラー、さらに一軍の枠を巡る内野の争いは熾烈。結果を残し続けた先に開幕一軍が見えてくる。

取材・文=岩下雄太

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