“パイの実64層”に匹敵するパワーワード!?ロッテの新人投手たちが最初に驚く “石川さんのキャッチボール”
ベースボールキング
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2023.1.30(月) 10:30
ロッテ・石川歩投手
いよいよ2月1日に春季キャンプが始まる。キャンプに向けて、新人合同自主トレで汗を流してきた新人選手たちもユニホームを着て、2年目以降の選手たちと汗を流し、プロの凄さを肌で体感することになる。ロッテの新人投手たちをキャンプの時期に取材していると、必ず出てくるワードがある。それは“石川歩のキャッチボール”についてだ。12月の新入団発表会の時に、“パイの実64層”が毎年話題になるが、2月になると石川のキャッチボールの凄さを口にする新人投手が多い。
昨年も育成ドラフト1位でプロ入りした田中楓基が「石川さんのキャッチボールは軽く投げていてもしっかり球がきている。そこを目指していきたい」と話せば、19年2月に当時1年目だった古谷拓郎に、先輩投手のここを真似たい部分があったか質問すると、「石川さんは体の使い方がしなって、パチンと投げられていると思います。キャッチボールをみてお手本になりました。そこは生で見られたのはよかったです」と石川のキャッチボールの凄さについて語った。
16年ドラフト6位でプロ入りした種市篤暉も、1年目の17年3月20日の取材でキャッチボールではないが、すごかったという選手について聞くと「石川さんです」と即答し、「ブルペンで審判目線で見学させてもらったのですが、どのボールも一級品だと思いました。ストレートも本当に音もキレも違う。カーブもスゴかったです。WBCの日本代表に選ばれるだけあるなと思いました」と話している。
春季キャンプの取材で、常に“この先輩のここはすごかった”という質問を全ての新人投手にしているわけではないので、統計は取れていないが、この質問をすると必ずといっていいほど石川のキャッチボールの凄さを挙げる投手が多いのも事実だ。
石川のキャッチボールはどこがすごいのかーー。中森俊介は「石川さんは本当に力感がなくて、力感がないんですけど、ボールが全然落ちてこない。ふわっと投げていたら、垂れてくる感じがあるんですけど、全然そんなことがなくて、ふわっと投げてもぴゅっと伸びてくる球が本当にすごい。本当に尊敬の一言です」と目を輝かせれば、佐藤奨真も「(石川のキャッチボールは)すごいと思います。軽く投げているのに遠くまで投げられていたり、力感とボールはあっていないなと思いますね」と“力感”がなく、投げているように見えるところに凄さを感じているようだ。
今年の新人投手は菊地吏玖(専修大)、田中晴也(日本文理高)、高野脩汰(日本通運)、吉川悠斗(浦和麗明高)、白濱快起(飯塚高)と5人いる。新人選手たちが驚く“石川のキャッチボール”の季節が今年もやってくる。
取材・文=岩下雄太