楽天の育成ドラフト１位・辰見鴻之介内野手（２２）＝西南学院大＝が１８日、仙台市内の２軍施設で新人合同自主トレに臨み「周東ロード」を歩むプランをぶち上げた。ＷＢＣ日本代表にも内定しているソフトバンクのスピードスターについて「育成で入って足を武器に侍ジャパンでも欠かせない存在になっている」と指標に定め、５０メートル５秒７の俊足を武器に“育成の星”に成り上がるつもりだ。

　１７年の育成ドラフト２位で入団した周東は、１年目の１８年にウエスタンで２７盗塁をマークしタイトルを獲得。翌１９年に支配下登録を勝ち取り、ブレイクの足掛かりを築いた背景がある。「憧れ」の存在がつくり上げたモデルケースを知った辰見も「周東さんのように自分も出ていければ。タイトルを取ることで名前を売っていくことができる。試合に出る限りはタイトルを目標にやっていきたい」。まずは球団では１７年の島井寛仁以来２人目となるイースタン盗塁王に挑戦する。

　子どもの頃はミニチュア・シュナウザーの次元ちゃん（オス）の散歩で引っ張られながら足を鍛えた。「めっちゃかわいかった」と溺愛していた相棒は１年前に天国に旅立った。猛ダッシュで支配下登録への階段を駆け上がる。愛犬と走り回った昔のように。

（長井　毅）

　◆辰見　鴻之介（たつみ・こうのすけ）２０００年１１月２４日、福岡生まれ。２２歳。香住丘から西南学院大に進み、１年秋からレギュラー。２年秋に１０試合１０盗塁で盗塁王。２２年育成ドラフト１位で楽天入団。趣味は読書。年俸２５０万円。背番号１４６。１７７センチ、６６キロ。右投右打。

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