【オリックス】山本由伸、WBC憧れダルビッシュ有&大谷翔平と「楽しむ」…独占コラム「球道夢想」

スポーツ報知

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2023.1.2(月) 05:30

インタビューに応じた山本由伸 (カメラ・竜田 卓)

 オリックス・山本由伸投手(24)が、2023年もスポーツ報知に独占コラム「球道夢想」(随時掲載)を寄せます。新春特別版のテーマは、日本のエース格として期待されるWBC。パドレス・ダルビッシュやエンゼルス・大谷との共闘を心待ちにし、オリックスのエースとして3連覇、2年連続日本一にかける思いもつづった。

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 ■テーマ毎日ハッピー

 スポーツ報知読者の皆さん、あけましておめでとうございます。今年もコラム「球道夢想」を担当させていただくことになりました。一昨年から引き続き、僕の野球に対する思いなどを知っていただける場になれば、と思っています。よろしくお願いします。

 昨年はパ・リーグ連覇、日本一を達成しました。皆さんの声援が間違いなく力となり、チーム全体で最高の結果を手にすることができました。大事なのは気持ちを切り替え、選手としてまたレベルアップすること。シーズン前には、WBCもあります。

 戦っている時は必死で、不安にもなります。一昨年の東京五輪は、そういう心境でした。真剣勝負ですから。でも、終わってみれば『楽しかったな…』と。そのイメージで、結果的に楽しむことができていれば、WBCでもいいプレーができるのではないでしょうか。

 個人的にうれしいのは、一流選手の中で野球ができることです。ダルビッシュ投手は、僕が小学生の頃から活躍されています。SNSを通じ、何度かメッセージの交換をさせていただきましたが、いろんなことに発言、発信されている姿もすごい。尊敬しています。

 ダルビッシュ投手で印象に残っているのは、2009年の日本シリーズです。確か、左腰に不安があった中での巨人戦でした。緩いカーブなど、いろんな球種を使いながら、6回2失点。万全でないのに、いろんな引き出しで抑えられる。これは、すごいの一言です。

 僕がオリックスに入団したのは2017年。大きいし、格好いいな…と純粋に思ったのが大谷選手です。今、振り返ればすごく貴重ですが、1試合だけ対戦することもできました。9月26日の京セラドーム。僕も1年目だったので、とにかく必死に投げました。

 3打席で結果は空振り三振、犠牲フライ、センター前ヒット。ですが、強烈なセンター前の記憶が強すぎます…(笑い)。大谷選手が打席で構えている景色は独特でした。同じチームで戦える経験はなかなかできないですし、すごく有意義な時間になると思います。

 どの選手も力を持っています。例えば佐々木朗希君は完全試合をしたように、試合を、相手を抑えきる力があります。レベルが違うパワー、チーム全体を引っ張る力を持っているのが村上君。同世代で引っ張るとかではなく、その中で僕も頑張るという意識です。

 さて、最も重要な自分自身の向上についてです。フォームの部分では、まだまだ。変えるというほどでもありませんが、もっと違うイメージで、いいものを取り入れようとしています。「力ではなく、速い球を投げる」という感じです。考えながら練習しています。

 そんなに力を入れて投げている感じではないのに、すごく球がいく、というのが理想。フォーム的に見た目はそれほど変わらないと思うので、本当に感覚的なものです。技術を磨く中には、人間的な強さが必要。もっと人間力をつけたいという思いも持っています。

 昨年までを振り返ると、やはり気持ち的な部分でも好不調はありました。長いシーズンで毎日変わらない姿、毎日ハッピーな気持ちで過ごせるように。なかなか難しいテーマですが、人間としても成長できる方法を探しながら、しっかりと野球に集中したいですね。

 オリックスでは吉田正尚さんがメジャーに挑戦されます。寂しいですが、みんな活躍を楽しみにしています。またチャレンジャーの気持ちで、中嶋監督を信じて戦っていきます。投手としては、全ての項目を一番いい数字にすること。栗山監督、そして中嶋監督を胴上げできるように、前へ進んでいきたいと思います。(オリックス投手)

 ◆山本 由伸(やまもと・よしのぶ)1998年8月17日、岡山県生まれ。24歳。都城高(宮崎)では甲子園出場なし。16年ドラフト4位でオリックス入団。19年に最優秀防御率、20年に最多奪三振のタイトルを獲得。21年東京五輪代表。22年は26登板で15勝5敗、防御率1.68。いずれも2年連続で最優秀防御率、最多勝、最高勝率、最多奪三振、最多完封、パ・リーグMVP、沢村賞、ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞、最優秀バッテリーの10冠。通算149登板、54勝23敗、防御率1.95。178センチ、80キロ。右投右打。独身。

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