【去る人オリックス編】海田智行さん、キャンプギア販売とオーセンティックバー開業へ「全部が本気です」

スポーツ報知

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2023.1.1(日) 13:35

キャンプグッズとお気に入りのスコッチウイスキーを前に笑みを見せる海田智行(カメラ・石田 順平)

 前オリックス投手の海田智行さん(35)は、キャンプギア(道具)販売とオーセンティックバー開店へ準備中だ。10日5日に戦力外通告され、1か月の調整を経て12球団合同トライアウトを受験。他球団での現役続行はかなわず、第2の人生のスタート地点に立った。

 「いきさつは単純です。自分が好きなことで、仕事につなげられるものは何かと。そう考えた時に、この2つでした」。昼夜で時間帯を分け、同じ空間で営業することが理想。来年秋のオープンを目指しており、関西を拠点にふさわしい店舗を探している最中だ。

 海田さんのキャンプ歴は長い。家族旅行としてデビューしたのが4歳。「テントの中、煙のにおいっていいんですよ…」としっかりと記憶に刻まれている。最近はコロナ禍で限られていたが、選手間でも流行。同学年のT―岡田とは、家族ぐるみで出かけるほどだ。

 調理器具やランタンなど知るほどに奥が深いとされるキャンプギア。海田さんは好きなウイスキーやカクテルなど、お酒全般についても勉強中だ。「本物」を意味するオーセンティックバーを志向したのも、純粋な思いから。「キャンプギアは僕が選び、薦めたいと思えるものを販売したいです。お酒にも(相手との)会話がある。全部が本気です」と目を輝かせた。

 通算276試合登板。貴重なリリーフ左腕として、11年間のプロ野球生活を全うした。リーグ連覇、26年ぶりの日本一を成し遂げたチーム内で実は、すっかり定着しているのがプロテインの摂取。疲労回復などコンディション維持のため、昨年からじわじわと広めた第一人者が海田さんだった。「一番の思い出は、昨年の優勝です。優勝を喜ぶ状況にいられたこと。オリックスには、感謝の気持ちでいっぱいです」。野球への恩返しも忘れず、来年からアマチュアの指導者をする予定。セカンドキャリアの輪郭は、はっきりと描かれている。(オリックス担当・長田 亨)

 ◆海田 智行(かいだ・ともゆき)1987年9月2日、広島県生まれ。35歳。賀茂高から駒大、日本生命を経て11年のドラフト4位でオリックス入団。通算成績は276試合で6勝20敗61ホールド、防御率3・57。179センチ、85キロ。左投左打。今季年俸2200万円。既婚。

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