近年球数を投げさせる傾向にあるロッテ打者陣 今季はどうだった?

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2022.12.31(土) 10:28

ロッテ・中村奨吾 (C)Kyodo News

 「20837」。これは今季ロッテ打線が、他球団の投手陣に投げさせた球数だ。近年のロッテは相手投手に球数を投げさせ、四死球を選び1本の安打で1つ先の塁を狙っていく攻撃が目立ったが、今季は昨季の「21503」球から「20837」球に減少。今季もリーグ2位の433個の四球を選んだが、昨季の514個から減っている。

 昨季はチームで1試合に200球以上投げさせた2試合あったが今季は1試合もなく、最も球数を投げさせた3月27日の楽天戦の196球だった。イニング別では、今季最多は9月28日の日本ハム戦の4回の47球。3回まで1安打に抑え込まれていた上沢直之に対して、0-2の4回に先頭の藤原恭大の一発、井上晴哉の適時打で同点に追いつくと、荻野貴司の2点適時打、山口航輝の2ランで、打者9人の猛攻で6点を奪った。先頭の藤原から井上までの4人の打者が5球以上投げさせ、荻野、山口が早いカウントで仕留めた。

【9月28日の4回の攻撃】
藤原 右本+1(7球 / 上沢直之)
中村 四球(5球 / 上沢直之)
安田 四球(7球 / 上沢直之)
井上 右2+1(7球 / 上沢直之)
荻野 中安+2(1球 / 上沢直之)
山口 左本+2(3球 / 上沢直之)
茶谷 二ゴロ(8球 / 上沢直之)
松川 一ゴロ(7球 / 上沢直之)
髙部 左飛(2球 / 上沢直之)

 打者別では今季1番球数を投げさせたのが中村奨吾の2488球。9月7日の西武戦では、1試合で33球を投げさせ、4月1日の西武戦の第2打席では見逃し三振に倒れたが高橋光成に対して13球投げさせた。中村は今季「1試合で最も球数を投げさせた選手」、「1打席で最も球数を投げさせた選手」でもあった。

 また、茶谷健太は9番・ショートでスタメン出場した9月7日の西武戦、4打席でわずか4球という日もあった。早いカウントから積極的に仕掛ける傾向にある茶谷は、「結果を残している時は、一発で仕留めることができていた。いい時はそういうのができている」と話しているように、同日の西武戦では第1打席は右安、第3打席は中安と3打数2安打1死球の活躍だった。

 20年、21年は球数を投げさせる攻撃が目立ったが、今季はその傾向が少し減った印象。首脳陣が変わった来季、攻撃面でどんな変化が見られるか注目だ。

▼ 球数を投げさせた試合
196球 3月27日vs楽天

▼ イニング別最多球数
※[]は1年間にイニングで投げさせた球数 / 得点数
1回[2368球 / 63得点]:42球(5月4日vs西武)
2回[2408球 / 37得点]:42球(4月24日vsオリックス)
3回[2339球 / 52得点]:40球(9月7日vs西武)
4回[2397球 / 55得点]:47球(9月28日vs日本ハム)
5回[2062球 / 53得点]:32球(5月24日vs広島)
6回[2389球 / 66得点]:41球(9月14日vs日本ハム)
7回[2326球 / 58得点]:40球(4月2日vs西武)
8回[2389球 / 73得点]:41球(5月20日vsソフトバンク、7月2日vs楽天、9月8日vs日本ハム)
9回[1795球 / 36得点]:45球(6月17日vs日本ハム)
10回[220球 / 7得点]:28球(9月23日vsソフトバンク)
11回[119球 / 1得点]:28球(4月23日vsオリックス)
12回[25球 / 0得点]:14球(4月27日vs楽天)

▼ 球数を1番投げさせた選手
2488球 中村奨吾(1打席あたり4.2球)

▼ 1試合で最も球数を投げさせた選手
33球 中村奨吾(9月7日vs西武)
第1打席:四球/8球(隅田知一郎)
第2打席:二ゴロ/11球(隅田知一郎)
第3打席:三併/4球(隅田知一郎)
第4打席:右飛/5球(本田圭佑)
第5打席:右飛/5球(ボー)

▼ 1打席で最も球数を投げさせた選手
13球 中村奨吾(4月1日vs西武 第2打席)
1-0(4回無死走者なし)投手:高橋光成
1球目:見逃し 136キロカットボール
2球目:ボール 127キロ縦スライダー
3球目:ファウル 138キロフォーク
4球目:ファウル 146キロストレート
5球目:ボール 129キロ縦スライダー
6球目:ファウル 140キロフォーク
7球目:ファウル 145キロストレート
8球目:ファウル 143キロフォーク
9球目:ファウル 130キロ縦スライダー
10球目:ファウル 143キロフォーク
11球目:ボール 149キロストレート
12球目:ファウル 143キロファウル
13球目:見三振 132キロ縦スライダー

文=岩下雄太

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