日本ハムの松本剛外野手（２９）が２日、札幌市内の球団事務所で契約更改を行い、今季年俸２０５０万円から６５５０万円アップの年俸８６００万円（金額は推定）でサインした。１１年目の今季は途中離脱もありながら、初の首位打者とベストナインを獲得。４倍増の提示に「本当に最高の評価。思っていた以上」と笑顔を見せ、来季「３割・３０盗塁」を狙う決意を示した。

　納得の表情だった。今季から４倍超、推定８６００万円での契約更改。松本剛は「本当に最高の評価をしていただいた。思っていた以上でビックリしたし、うれしかった」。キャリアハイずくめで手にしたご褒美。「将来的に家が欲しいのでその資金にしたい」と使い道は笑顔で明かした。

　「今年ダメだったらクビになる覚悟はできていた」と勝負をかけて挑んだ１１年目。開幕４番に抜てきされ、前半から高打率をキープ。左膝骨折で一時離脱もあった中、自己最多１１７試合に出場し、打率３割４分７厘で初の首位打者を獲得した。打点４４、盗塁２１もキャリアハイで「始まる前は誰も予想していなかったと思う。勝負に勝つことができた」と胸を張った。

　新庄監督の言葉を信じ続けた。「『横一線でやるぞ』と常々おっしゃっていた。結果さえ残せば必ず使ってもらえると。（気持ちの面が）大きかった」。相手バッテリーに警戒され続ける中でも「（配球は）先読み先読みの世界。最高の準備をして臨むことを１年間やれたし、タイミングの取り方、ボールの待ち方でいい感覚が生まれた」と進化は止まらなかった。

　「１０年間、苦しい思いのほうが多かった。２人がいてくれたから一回も腐らずここまで頑張れた」。海外ＦＡ権を行使した近藤、来オフにメジャー挑戦を表明した上沢は同期で同学年。目標にしてきた存在でもあり、感謝は尽きない。「２人とも最善の決断をしてほしい」と松本剛。１年勝負と宣言した上沢には「投げる試合は必ず打つ。いい評価で行ってくれたら僕も自慢できる」と援護を誓った。

　最下位からの日本一へ、背番号「７」で挑む来季は「３割・３０盗塁」を目標に掲げた。サッカーＷ杯カタール大会では日本代表がボール支配率１７％でスペインに勝利し「やっぱり結果が全て。僕も数字を残すしかないし、来季はチームとして勝ちたい。優勝したい」。新球場元年にこの男の存在は欠かせない。（堀内　啓太）

関連ニュース

・【日本ハム】松本剛が４倍増の８６００万円でサイン「最高の評価していただいた」
・【日本ハム】来年３月開業・新球場の座席概要発表　最大３万５千人収容、観客席は２万９０００席
・【日本ハム】清宮幸太郎、日本代表・堂安律へ「かっこいいっす。いつも強気な感じが好き」代表ユニ着て早朝４時応援
・【日本ハム】清宮幸太郎が１７００万円から増額でサイン　サッカー日本代表金星に「寝不足。ブラボー！」今季キャリアハイ１８ＨＲ
・【日本ハム】宇佐見真吾捕手　FA加入の伏見に「負ける気はない」…契約更改１０００万円増でサイン