日本ハムの新入団選手発表が２６日、札幌市内で行われ全１０選手の背番号が決定した。ドラフト１位の矢沢宏太投手（２２）＝日体大＝は、今季首位打者の松本剛外野手（２９）の「１２」を継承。来年３月開業の新球場エスコンフィールド北海道で「一番最初に打席に入ってヒットを打ちたい」と「１番・右翼」でのスタメン出場を思い描いた。

　矢沢は力強かった。「新球場になる。開幕投手は決まっているので、ファイターズとして一番最初に打席に立って、そこで一本目のヒットを打ちたい」。ルーキーイヤーの開幕戦から「１番・右翼」でスタメンを狙うことを高らかに宣言した。

　袖を通したユニホームは「１２」。今季まで松本剛が背負っていた番号を託された。「首位打者を取った方の番号なのですごく光栄なこと。ユニホームを着て（プロとしての）実感が湧いてきました」と素直に喜び「頑張ろうと思った。僕も１２番で首位打者を取りたい」と決意表明した。

　日体大ではリーグ通算１４勝を挙げ、打っては５本塁打、走っても５０メートル５秒８で外野も守れる二刀流。大学４年時に選ばれた日本代表では侍ジャパンの栗山監督から「（投打）どちらもやる夢は持ち続けてほしい」と声をかけられ「すごくありがたかった」と背中を押されてプロの世界へ。新人王も見据えている最速１５２キロ左腕は投手起用について「（役割は）わからないけど最大限の準備をしたい。とにかく１試合ずつ頑張ること」と話した。

　新庄監督は「ちょっとオーラ感じましたね。彼の一番大事なポイントは大学に進む前にドラフトから外されたという気持ちの強さ。俺、気持ちの強さ大事にするんで」とドラ１を評価。矢沢自身も「自分がしっかりプレーすれば試合に出る機会は増えてくる」とし烈な外野手争いに果敢に挑んでいく構えを見せた。

　２５日に北海道入りし「寒さは得意なほう。東京とかより空気も澄んでいる感じで、すごく居心地もいい」と背番号１２。リーグ戦後も休むことなく体を動かしており「（１月の）新人合同自主トレからアピールできる準備を整えていきたい」。無限の可能性を秘めた男が北の大地を熱くする。

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