【ロッテ】1つでも先の塁へ!代走で出場した選手たちの成績を振り返る
ベースボールキング
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2022.11.26(土) 09:23
ロッテ・和田康士朗
絶対に盗塁失敗、走塁ミスが許されない緊張感のある場面で出場する。今季のロッテの代走での盗塁数は11盗塁だった。昨年は代走でのチーム盗塁数は30個だったことを考えれば、今季は大きく減少したことになる。昨季は盗塁王に輝いた和田康士朗が代走で21盗塁決めたが、今季は8盗塁(代走での盗塁)。代走でのチーム盗塁数が減少した原因のひとつといえそうだ。牽制死や盗塁失敗も目立ち、オールスター明け盗塁が1個もなかったことは気になるところ。昨季までは代走で20年が15盗塁、21年が21盗塁決めており、相手のマークがより厳しくなったのも事実だろう。ここを乗り越え、盗塁技術を上げ、来季は今季以上に盗塁を増やしていきたい。
小川龍成は和田に次ぐ21試合に代走で出場し1盗塁、岡大海が代走で9試合に出場し2盗塁をマークした。小川は代走での心構えについて「一発勝負なので、ミスできないなかで攻めていかないと、と思うので、事前の準備でピッチャーの牽制の速さであったり、ピッチャーの癖、キャッチャーの癖、肩の力もそうですけど、そこもしっかり頭に入れた中で、状況に応じた走塁ができるように事前に準備して代走にいくようにしています」と準備の重要性について語った。
6月17日の日本ハム戦では和田、小川、岡の代走3人が勝利に結びつく仕事をやってのけた。2-4の9回先頭のレアードが四球で出塁すると、小川が代走で登場。佐藤都志也の二塁打で小川は三塁へ進むと、二塁打を放った佐藤の代走で和田が出場した。続く安田尚憲の適時打で小川が生還すると、適時打を放った安田に代わり岡が代走で出場。
3-4の9回無死一、三塁で髙部瑛斗の1ボール2ストライクの4球目149キロストレートで一塁走者の代走・岡が二塁盗塁成功。ベースカバーに入ったショートがボールをこぼしているのを見て、判断よく三塁走者の和田がスタートをきり同点のホームを踏んだ。二塁盗塁を決めた岡は、角中勝也の遊ゴロで三塁に進むと、中村奨吾のレフトへの二塁打で勝ち越しのホームを踏んだ。
7月12日の西武戦では、3-1の7回無死一塁から代走で盗塁を決めた和田が、空振り三振に倒れ振り逃げを狙った佐藤都志也を刺そうと捕手が一塁へ送球している間に二塁走者の和田は三塁へ。捕手の送球を受けた一塁手は和田を刺そうと三塁へ送球するも悪送球となり、二塁走者の和田がホームインということもあった。
このようにロッテの代走は盗塁だけでなく、1点を奪うために、相手のミス、打球方向など、瞬時に1つ先の塁を狙うかの判断力も重要になってくる。岡は“1つ先を狙う走塁”について「一つ先というのは常に狙っていますし、向こうの送球、少し高い隙、小さなミスを見逃さないようにそこを突かれたら向こうもダメージがありますし、勢いがつく走塁だと思うので、そういうのは大事にしています」と話している。
ロッテは試合終盤に足の速い選手が何人も控えているのは大きな武器。和田、小川は若く代走だけにとどまらず、常時スタメンで出場できるようになれば“足を使った攻撃”という部分ではプラスになる。
▼ ロッテ代走成績
和田康士朗 52試合 8盗塁 19得点
小川龍成 21試合 1盗塁 7得点
岡 大海 9試合 2盗塁 6得点
藤原恭大 3試合 0盗塁 0得点
三木 亮 3試合 0盗塁 0得点
西巻賢二 2試合 0盗塁 0得点
池田来翔 1試合 0盗塁 0得点
加藤匠馬 1試合 0盗塁 0得点
茶谷健太 1試合 0盗塁 0得点
平沢大河 1試合 0盗塁 0得点
藤岡裕大 1試合 0盗塁 0得点
文=岩下雄太