試合終盤の得点が多かったロッテ イニング別では8回の「73」得点が最多

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2022.11.23(水) 09:08

ロッテのキャプテン・中村奨吾 (C)Kyodo News

 今季リーグ3位の「501」得点を挙げたロッテ打線だが、8回の「73」得点がイニング別で最も多かった。昨季も東京五輪明け、イニング別では9回の得点が最も多いという時期もあったが、今季も試合終盤での打線の集中力は素晴らしかった。

【ロッテイニング別得点】
1回:63
2回:37
3回:52
4回:55
5回:53
6回:66
7回:58
8回:73
9回:36
10回:7
11回:1
12回:0

 8回で最も得点を奪ったのが9月8日の日本ハム戦。2-2の8回に中村奨吾の第11号2ランで勝ち越すと、その後も岡大海、角中勝也、荻野貴司、髙部瑛斗に適時打が飛び出すなど、打者11人の猛攻で一挙8点を奪い終わってみれば、10-2の大勝だった。

 そのほか、8回の1イニングで4点以上挙げた試合を見てみると、9月8日の日本ハム戦以外にも3月27日の楽天戦、6月5日の巨人戦、9月17日の日本ハム戦と3試合ある。

 3試合とも接戦で、一方的にリードしている展開ではなかった。3月27日の楽天戦は1-3の8回に佐藤都志也の適時二塁打、代打・山口航輝の一時逆転となる3ランを放てば、6月5日の巨人戦は5-4の8回に岡の犠飛、マーティンの第6号3ランで試合を決めた。9月17日の日本ハム戦は0-2の8回に中村奨の2点適時二塁打で同点に追いつくと、井上晴哉の適時打と守備のミスもあり一挙に4点を挙げた。

 ただ、6月5日の巨人戦は勝利したが、3月27日の楽天戦、9月17日の日本ハム戦はいずれもサヨナラ負け。リリーフ陣が踏ん張りきれなかった。2年連続2位に入った昨季までは、1点のリードを守り切っていたが、こういった試合に今季は勝ちきれなかったことも、Bクラスに沈んだ原因のひとつと言えるだろう。

 もちろん、同点、リードを許している8回に得点し勝利した試合もある。5月21日のソフトバンク戦は2-2の8回にマーティンの第4号2ランで勝ち越すと、8回・ゲレーロ、9回・益田直也のリレーで逃げ切った。7月1日の楽天戦では4-4の8回に佐藤の第3号ソロ、荻野の適時打で2点を挙げ、最終回は益田が締めた。さらに翌7月2日も1-1の8回に小川龍成の押し出し四球などで2点を挙げ3-1で勝利。8月6日の西武戦では0-1の8回にレアードが第15号逆転2ランを放ち、8回を1失点に抑えた小島和哉が勝利投手になった。

 吉井理人監督は10月18日の就任会見で「試合の早い段階でビッグイニングを作って、後半はいい投手で守っていく。そういう野球ができれば最高のチームができるんじゃないかなと考えています」と理想の試合展開について語っている。来季、リーグ優勝するためにも試合終盤での集中力を維持しながら、イニング別では少なかった2回〜5回までの得点をもう少し増やしていきたいところだ。

文=岩下雄太

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