ソフトバンクにドラフト１位指名された誉高のイヒネ・イツア内野手（１８）が２１日、大好物の“たい焼きパワー”で世界一の遊撃手になることを誓った。愛知・小牧市の同校で指名あいさつを受け「世界一のショートになってほしいという言葉をかけていただいたので、頑張っていきたい」と力を込めた。

　王球団会長、藤本監督のサインボールとともに、球団から受け取った“手土産”に笑みがこぼれた。山本担当スカウトが差し入れたのは、東京の名店「たいやき　ひいらぎ」の看板商品。粒あんの２０個入りの箱を手にすると、あっという間に２匹を平らげた。

　大のあんこ好きで、たい焼きやどら焼き、あんパンには目がないという。中でも、野球部の寮の近くに店があることから、たい焼きにゾッコン。入学時の６６キロから現在８３キロと１７キロもの増量に成功したが、その陰には食トレがあった。

　「一日で多い時はお米だけで１・２キロ。あとはお腹を空かせないことが大事だと監督に言われたので（たい焼きを）」。しかも、そのたい焼きの数が衝撃的。「マックス（１日で）２ケタいってるかもしれません（笑い）。幸せになりながら、体重も増やせて、一石二鳥です」

　それでいて、体脂肪８％前後という肉体。「（増量して）打球が飛ぶようになった。もうちょっと増やしたいです」。両親はナイジェリア出身で、身体能力はピカイチ。シングル曲の販売数で歴代１位とされる「およげ！たいやきくん」のような“大ヒット”選手になる。（中村　晃大）

　◆イヒネ・イツア　２００４年９月２日、名古屋市生まれ。１８歳。萩山中では軟式の東山クラブで２年春、夏に全国大会準優勝。誉高３年夏の愛知大会は３回戦敗退。５０メートル走６秒２。遠投１１０メートル。好きなタレントはＴｉｋＴｏｋｅｒで女優の景井ひな。右投左打。１８４センチ、８３キロ。家族はナイジェリア出身の両親、姉、兄２人。

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