オリックス　山本由伸［写真＝Rinco］

◆ 4戦連発の柳田を警戒も「いつも通りのことを心がける」

　『2022 パーソル クライマックスシリーズ パ』ファイナルステージ第1戦（京セラD大阪）に先発するオリックスの山本由伸が11日、登板前日の代表取材に応じた。

　山本は2年連続で投手4冠を達成。ポストシーズン初戦で対峙するソフトバンクには5戦3勝2敗、防御率1.93の好成績を残し、後半戦は1試合も負けなかった。

　レギュラーシーズン最後の登板から中11日と登板間隔が空いたが、「しっかり疲れをとる時間も作って、練習する時間も出来たので、しっかり試合の準備は出来ています」と順調に調整。「試合に合わせて、少しでもいい状態に持っていくこと」をテーマにしているエースは、万全な状態で大一番に臨む。

　対戦相手のソフトバンクについては「凄くチーム力のあるチーム。こういった短期決戦でも力を発揮するチーム」と印象を話す一方で、リーグ連覇を成し遂げた自チームについては「みんな普通に切り替えている。特にワイワイしている感じもない。本当に集中している空気感」と充実感を口にした。

　注目の一戦で“要警戒打者”として避けられないのが、4試合連続本塁打中の主砲・柳田悠岐。9日のCSファーストステージ第2戦では満塁本塁打でチームを勢いづけた。山本は「凄く調子もいいと思いますし、ああいう一発が勢いをつけてしまうと思うので。どの打者もですけど、しっかり気をつけて。丁寧に思い切って投げます」と警戒しつつも、「一人ひとりしっかり勝負をしていくことで、いつも通りのことを心がける」と平常心で挑む姿勢だ。

　昨年はCSファイナルステージ初戦で完封勝利を挙げ、そのままチームは無敗で日本シリーズ進出を決めているだけに、シリーズ初戦の大切さを誰よりも理解している。

　「アドバンテージもありますし、初戦を取るとかなり有利になると思うので、絶対勝ちたい」

　2年連続で投手タイトル4冠を獲得した大エースが、ソフトバンクの前に立ち塞がる。

取材・文＝どら増田