オリックス・能見が引退試合へ思い吐露「あまり投げたくはない」V争いチーム気遣う

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2022.9.30(金) 07:29

引退会見で後輩に囲まれるオリックス・能見[球団提供]

◆「明日で終わりじゃないんで」PS見据える兼任コーチ

 30日のロッテ戦(京セラD大阪)で引退セレモニーを行うオリックスの能見篤史投手兼任コーチが29日に代表取材に応じた。

 能見は2004年のドラフト自由獲得枠で阪神に入団。2018年6月18日のDeNA戦ではプロ通算100勝を記録するなど、阪神のエースとしてチームを牽引。16年間在籍したのち、昨年から投手コーチ兼任でオリックスに入団し、山本由伸ら若い投手陣の良き相談役として2年連続でチームの優勝争いに貢献している。

 能見は「僕は明日ちょこっと入るだけなんで」と引退試合前日も控え目。登板のタイミングに関しては「たぶん僕がどうこうじゃなくて高山さん(投手コーチ)とかが相談して、どうするかを決めていた」と明かし、チームが優勝争いを繰り広げていることもあり、「試合展開を見ながらになると思います」と語った。

 最後まで「できることはしっかり」全力で投げたいという能見だが、記念登板については「特にそんなに…たださすがに負けられないので。そんなもん言ってられないんで」とチームの勝利を最優先にする考えに変わりはなく、「優勝争いしているところなので、極力あまり投げたくはないんですけど」と本音を漏らす場面もあった。

 「ここまで歳をとって、ここまでさせてもらってるので、ホント元気良く、いろんな思いを持って投げられたらいいと思う」という能見。セレモニーでのスピーチに関しては「ある程度頭の中にはあるんですけど、それは(言うか)どうしようかな」と笑みを見せていた。

 チームはCS進出を決めており、能見は「明日で終わりじゃないんで僕。今シーズン最後まであるので。明日をもってではない」とポストシーズンも見据えている。

 「何があるか分からないので、そこ(登板)にこだわりはないですけど、準備と兼任なので、選手のサポートをしないと。僕はメインではないので」

 投手兼任コーチとして迎えた現役ラストイヤーも、チームの一員として最後まで戦い抜く姿勢は変わらない。

取材・文=どら増田

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