【オリックス】山本由伸「絶対に勝つしかない」鷹を114球完封で逆転連覇つなげた…メジャー7球団視察

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2022.9.18(日) 05:30

笑顔でポーズを決める中川圭太(左)と山本由伸(カメラ・義村 治子)

◆パ・リーグ オリックス2―0ソフトバンク(17日・京セラドーム大阪)

 最後まで見下ろした。9回2死、柳田をフォークで空振り三振に仕留める直前。低めに外れたオリックス・山本由伸投手(24)の直球は、この日最速の157キロを計測。「絶対に勝つしかない」と114球で有言実行した。今季2度目、本拠地では初の完封で14勝目。首位・ソフトバンクの連勝を6で止めて2年連続のカード勝ち越しを決め、2ゲーム差に迫った。

 プレーボール直後、周東に四球。開幕から24試合目で初めて、初回の先頭打者を歩かせた。「ちょっと(制球が)ズレただけ」。2死三塁とピンチを迎えても慌てず、柳田を空振り三振。2回以降は二塁を踏ませなかった。7月23日のソフトバンク戦(京セラD)から8戦負けなしの5連勝。先制弾の中川圭と並んだお立ち台で「最後はみんなで優勝しましょう」とファンへ呼び掛けた。

 防御率、勝利数、勝率、奪三振数、完封でリーグトップ。昨年に続く2度目の「投手5冠王」となれば、史上初の快挙だ。ネット裏にレンジャーズ、パドレスなどメジャー7球団、計17人のスカウトが集結する中、圧倒的な投球を披露した。

 感謝とともにエース道を磨き上げてきた。やり投げのような投球フォームは18年から取り組み始めた。まだ2年目。「故障のリスクがある」との声も聞こえ、思い悩んだ。「調子どう?」。キャンプで外野をランニング中、声をかけてくれたのが中島(現巨人)だった。「やればいいやん。あかんかったら、また次やればいいやん」。シンプルで心に刺さった言葉。柔らかい関西弁が背中を押してくれた。

 18日は宮城がプロ初の中5日で先発。試合前の円陣に加わり「泣いても笑っても残り9試合。ワイワイ行け!」と選手を送り出した中嶋監督も「中継ぎ陣もいこう、という形になれる」とエースの完投、完封に感謝した。逆転連覇へつながる芽を、背番号18がつくった。(長田 亨)

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