オリックス・山本由伸が逆転Vへ望み繋ぐ完封 中嶋監督「ド必死にやっていくしかない」
ベースボールキング
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2022.9.17(土) 22:09
完封で14勝目を挙げたオリックス・山本由伸
○ オリックス 2 - 0 ソフトバンク ●<23回戦・京セラD大阪>
連覇に向けて崖っぷちのオリックスが、首位ソフトバンクと今季最後の3連戦の初戦に勝利。エースの山本由伸が完封勝利で今季14勝目を挙げ、ソフトバンクとのゲーム差を「2」に縮めた。
山本は初回二死三塁のピンチを招くが、「とにかく落ち着いて思いっきり腕を振った」と、柳田悠岐を三振に打ち取り無失点の立ち上がり。
すると、直後の1回裏、中川圭太がソフトバンク先発の板東湧梧から左翼スタンドへ7号先制ソロを放ち、3回には頓宮裕真の犠飛で追加点を挙げて試合の主導権を握った。
山本は2回以降は二塁すら踏ませぬ快投を見せ、被安打4、奪三振7、無失点の内容でソフトバンク打線を完封。逆転優勝への望みをつなげた。
◆ バッテリーに最敬礼「本当に素晴らしいピッチング」
試合後、先制決勝弾を放った中川圭は「まだまだ優勝を狙える位置にいるので、全員で気合いを入れて試合に入りました」と引き締まった表情で話し、ともにお立ち台に上がった山本も「絶対勝つしかないと思っていたので、気合い十分で(マウンドに)上がりました」と、並々ならぬ気持ちで天王山に臨んでいたことを明かした。
9回に背番号18がマウンドへ上がる際には、ドーム全体から手拍子が起こり、山本は「今シーズン京セラでまだ完封出来てなかったので、元気をもらいました」とファンの後押しに感謝。「最後はみんなで優勝しましょう」と逆転連覇を誓った。
中嶋聡監督は「本当に素晴らしいピッチングだと思う。若月と2人でよく考えて、この前当たったばかりだったので、その中で変えるところは変える。攻めるところは攻めるというか、緩急つけながら、しっかり投げたと思う」と、好調だったソフトバンク打線を完封したバッテリーを称賛。
中川圭の本塁打については「あっ…と思ったら(打球がフェアゾーンに)戻って来ましたね。先制して優位に進めたいと思っていたところで、なかなか取れなかったんですけど良かったです」と振り返った。
依然として負けられない戦いが続くが、指揮官は「苦しいですけど、こういう経験を積み重ねていって、野球人としてのレベルを上げていくのはいいことだと思うので、このプレッシャーを何とか頑張って欲しい」とナインの踏ん張りに期待。「もう8試合やるしかないですね。もうド必死にやっていくしかない。結果どうであれ頑張ります。(選手は)思い切ってやったというのを何とか出して欲しい」とラストスパートを求めた。
18日のカード2戦目は宮城大弥が初めて中5日で先発する。中嶋監督は「言ったじゃん。リミッター解除するよって。それを考えたらきょう完投してくれたのは大きい。非常に大きい完投。これで中継ぎ陣も『またいこう』という形になれると思うので、またやっていきます」と話した。
逆転優勝のためにもこのカードは3戦全勝が求められるが、指揮官の言葉通り、それ以上に“悔いのない戦い”を続けていきたい。
取材・文=どら増田