【オリックス】宮城大弥、2年連続10勝 最大11・5差を詰め切り首位ソフトバンク&2位西武に0差三つ巴

スポーツ報知

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2022.9.5(月) 05:30

今季10勝目を挙げてヒーローインタビュー後にポーズを決める宮城大弥(カメラ・矢口 亨)

◆パ・リーグ ロッテ2―5オリックス(4日・ZOZOマリン)

 混パの上位3チームがゲーム差なしで並んだ。首位ソフトバンクに1差でつけていた3位オリックスは、宮城大弥投手(21)がロッテを相手に6回途中2失点で2年連続となる10勝目を挙げた。また、同じく1差だった2位西武は、外崎修汰内野手(29)が7回に決勝の11号2ランを放つなどソフトバンクのエース・千賀滉大投手(29)を攻略。100試合を消化して3チームがゲーム差なしで並ぶのは2010年以来、3例目の珍事。優勝争いは先の見えない大接戦となっている。

 勝利投手の宮城はガックリと肩を落としていた。「先発としてしっかり仕事ができなかったので、悔しいです」。高卒2年目から2年連続2ケタ勝利。ドラフトで入団した球団の投手では水谷孝(68、69年)以来、53年ぶりの快挙だ。試合後は喜ぶどころか、反省の連続。最大の武器であるチームの一体感が、節目の白星を届けてくれた。

 3点の援護をもらった2回に1失点した。ベンチへ戻り、中嶋監督が的確に指摘してくれた。「ムキになってる」。我に返って3、4回は立て直した。この試合までロッテに2試合で1勝1敗、防御率8・25。5回も得点後に失点した。6回2死一、二塁のピンチで降板。今季初登板だった2番手・吉田凌の力も借り、自身4連勝を飾った。

 「落ち着かせる意味でも多く投げたと思います」と助けになったのがカーブ。常時90キロ台を目標に、キャンプからひそかに練習してきた“新球”だ。精度を高めれば、バットに当てられても遠くへ飛ばされる確率は低いと分析。投球の幅は確かに広がった。今季最多を更新する貯金8。中嶋監督は「数字自体はすごい。まだまだ伸びしろのある投手なので」と褒めた。2年目だった昨季は、18勝した山本を追いかけて13勝。今季も、前日に12勝目を挙げたエースに劣らず、左右の両輪で先発陣を支えている。

 昨年9月に3連勝し、首位だったロッテにゲーム差なしへ迫ったのがZOZOだった。今回も転機となりそうな敵地での3連勝で最大11・5差を詰め切り、首位・ソフトバンクと勝率2厘差。状態を考慮された平野佳がベンチ外だったこの日も、2年目右腕・阿部が代役守護神を立派に務めた。残り18試合、全員が全力。心をひとつに、頂点へ駆ける。(長田 亨)

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