【楽天】炭谷銀仁朗ポテンV打「神様があそこに落としてくれた」 0―4初回に打者12人猛攻7点大逆転

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2022.8.26(金) 05:45

プロ初勝利を挙げた鈴木翔(右)とガッツポーズを見せる炭谷(カメラ・小林 泰斗)

◆パ・リーグ 楽天7―5ソフトバンク(25日・楽天生命パーク)

 ふらふらと上がった打球が右翼手のグラブの先で弾んだ。大きな歓声に包まれた楽天・炭谷銀仁朗は一塁上で両手をたたいて喜んだ。「いい当たりではないんですが、神様があそこに落としてくれた」。0―4の初回に、打者8人で同点に追いつき、なおも1死満塁の絶好機。直球に詰まりながらもこの“ポテンヒット”が決勝点を生み出した。1回表に4失点しながら、その裏に打者12人で一挙7点。あっという間の大逆転だった。

 “野球の神様”が味方した理由には日頃の行いで“徳”を積んでいることもあるだろう。遡ること1か月前の7月20日のソフトバンク戦(北九州)の試合前。3か月間白星がなく長いトンネルの中をさまよっていた滝中に一つのアイテムを手渡した。前日に食べた「プロ野球チップス」の付録カードで引き当てたのが、まさかの滝中。「これ、出てきたわ。お守りやから持っていけ」。勝ち守りの御利益を得た右腕はこの試合で久々の白星をつかんだ。心優しい男ならではの配慮に滝中も感謝しきりだった。

2回以降7人継投 負けられない戦いが続く中、2連敗で迎えた3戦目。初回に釜田が4失点で降板した嫌なムードを振り払った。守っては2回以降7投手を好リードし、逃げ切った。4点差をはねのけ連敗を阻止したヒーローは「全員でカバーする試合ができた」と汗を拭った。

 17年のキャリアの中で西武、巨人で優勝を経験した扇の要は「下から追いかける者は、上にいて追いかけられる者よりも強い」。ベテランらしい言葉が頼もしかった。(長井 毅)

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