【オリックス】山本由伸 前半戦10勝も満足せず 後半戦は「投げた試合は全部勝つ…絶対に優勝してみんなで喜ぶ」

スポーツ報知

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2022.7.26(火) 06:00

練習でのオリックス・山本由伸

 オリックス・山本由伸投手がスポーツ報知独占コラム「球道夢想」(随時掲載)で前半戦を振り返った。ここまでパ・リーグトップの10勝を挙げているものの厳しく自己採点。後半戦は「全勝」を誓った。また、6月には自身初のノーヒットノーランを達成したが、ロッテ・佐々木朗希投手の完全試合から始まった今季の“ノーノー”量産の理由を分析。26日から始まる球宴への思いもつづった。

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■危機感覚えた満塁被弾

 3年前に先発を始めた時は1年で8勝でした。こうして前半戦で10勝できるようになりましたが、みんなで一つ一つ、勝ち取った白星でもあります。抑えた試合もあれば、逆転してもらった試合、守ってもらった試合もあります。自分の成長と、感謝と、もっとやるぞ、という気持ちでいます。ただ、前半戦を振り返ってみると、ここまでの自分に全く満足はしていません。全体的に力のなさを感じていますし、手応えとしては良くないです。ダメな試合がダメすぎるので…。

 一番悔しかったのは、(10安打)7失点した5月3日のソフトバンク戦(ペイペイD)です。柳田さんに打たれた満塁ホームランですが、捕手はインコース要求。内角を狙いすぎ、肩が開いてシュートして(中に)入ってしまいました。柳田さんだったら打つだろうな、という球です。緩んでいたわけではないんですが、すごく気が引き締まりました。もっと頑張らないと打たれてしまう、と思えた試合です。

■ノーノーで自分を知ってもらえた

 事実として5敗しています。負けを生かし、プラスにして、次につなげていかないと、もったいない。抑えた試合でも反省点は出ますが、6月の西武戦ではノーヒットノーラン【※1】ができました。あれだけお祝いのメッセージを頂いたのは、プロ入りした時か、去年の東京五輪以来じゃないでしょうか。あまり野球に興味のない方も、僕のことを知ってくださっていました。ノーヒットノーランをすると、こんなに見てもらえるんだなと。その喜びも大きかったです。

 僕を含めて、今年は4人の投手がノーヒットノーランをしています【※2】。人数が多いという声もありますが、個人的にはただ、いい投手が多いからだと感じています。例えば東浜さんや今永さん。去年はあまりコンディション面が良くなかったり、ケガをされたりしていたと思います。完全試合を成し遂げた佐々木朗希くんが本格的に出てきたことに加えて、東浜さんや今永さんといったいい投手の先輩方が、今年は1軍でずっと投げておられる。そういったことも(理由として)あるんじゃないでしょうか。

■朗希くん、間違いなく「バケモン」

 その佐々木朗希くんですが、世間で言われる通りのバケモンであることに間違いありません(笑い)。見ていてワクワクしますし、夢があります。そして、姿勢も謙虚。あれだけバケモンみたいなスピードで投げられると、劣っているように感じてしまいますね。どんどん球の質を求める結果として、スピードも上がることにつながる、というのが僕の考え。彼に負けないように頑張らないといけないです。タイトルのことも以前、少しだけ話をしました。お互いが最後まで、いいパフォーマンスで行けると楽しみですね。

 後半戦の登板は恐らく、あと10試合前後だと思います。パ・リーグがとにかく大混戦。1位から5位まで2・5ゲーム差。まさかここまで差が詰まるとは思っていませんでした。1勝でも多く、投げた試合は全部勝つように、気を引き締めて練習していきます。チーム状態も上がっていますし、去年のような形でいければ。絶対に優勝して、みんなで喜びたいですね。

 毎試合、勝つためにベストを尽くしています。同時に、楽しむ気持ちも大事にしています。交流戦では、同級生のサトテル(阪神・佐藤輝)や坂倉(広島)と対戦できたことが、すごく楽しかったです。オールスターでは、新しく出会える選手もたくさんいます。西武の水上くんも同い年。名前も同じ由伸ですけど、実は初対面です(笑い)。今まで話す機会がなかった選手とも交流して、仲良くなれればと思っています。ファンのみなさんに楽しんでもらい、僕自身もしっかり楽しんできます。(オリックス投手)

 【※1】6月18日の西武戦(ベルーナD)で史上86人目のノーヒットノーランを達成。5回2死から外崎に四球を与えただけの28人斬り“準完全試合”だった。

 【※2】今季は4月10日のオリックス戦(ZOZO)でロッテ・佐々木朗が完全試合、5月11日の西武戦(ペイペイD)でソフトバンク・東浜、6月7日の日本ハム戦(札幌D)でDeNA・今永がノーヒットノーランを達成。山本は4人目。

 ◆山本と球宴 監督選抜された今年が4度目。2年目の18年に監督推薦で初選出され、京セラDでの第1戦に2番手で登板。筒香(DeNA)に2ランを浴び、1回2失点だった。監督選抜の19年は第1戦(東京D)に5番手で登板。9回に原口(阪神)に2ランを打たれたが、3回2失点で球宴初セーブ。敢闘選手に選ばれた。選手間投票で出場した昨年は第1戦(メットライフ)に先発し、2回完全で敢闘選手賞を受賞した。

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