15日、16日の2日間で開催された福岡オーディションに潜入
各球団で試合前のスタジアムを盛り上げたり、様々なイベントに出演し、ファンと球団との架け橋となるのが、12球団のチアチームである。それぞれの球団にカラーがあり、1月にはパ・リーグのチアチームが一堂に会したダンスイベントも行われる。いまや、スタジアムの華として、プロ野球の世界でのエンターテインメントの要素の1つとなっている。
その各球団のチアダンスチームのメンバーは、一体、どのように決められているのか。今回、12月15日と12月16日に福岡市内で行われた、2年連続の日本一である福岡ソフトバンクのオフィシャルダンス&パフォーマンスチーム「ハニーズ」のオーディションに潜入。その裏側をレポートする。
今回、福岡ソフトバンクは例年の福岡オーディションだけではなく、関東と関西でもオーディションを開催し、より幅広く人材を募った。15日に行われたオーディションは福岡開催に応募した面々が集まり、16日の本オーディションには関東、関西での事前オーディションを突破した面々も参加した。
福岡ソフトバンクの事業統括本部マーケティング本部長兼CRM推進室長の白川隆志氏は、審査のポイントについて「ルックスももちろんですが、なにか見ている人を惹きつける魅力を探しています。笑顔がいい、スタイルがいい、というのもそうですし、ダンスのキレがいいのもそう。グラウンドだけじゃなくステージイベントにも出ていますので、一芸に秀でている点があるとか、アクロバット的なことができるとか、そういう点も含めて、全員が同じようなキャラクターではつまらないので、その辺のバランスも考えて色んな人がいてのバランスを考えて採用します」と語る。球団の担当スタッフら10人ほどのメンバーがそれぞれの応募者に目を光らせる。
まず、15日に行われたオーディションでは、応募者は2つの組に分けられる。そして、まず「シルエット審査とウォーキング審査」が行われ、観客やファンを惹きつける容姿やスタイルなど魅力があるかがチェックされる。この間、審査を受けていない別の組は、その後に行われる「ダンス審査」で課されるダンスの振り付けを、その場で教え込まれる。ダンスの振り付けの覚えの良さも、能力として必要だから、だ。
一通りの2組の「シルエット&ウォーキング審査」が終わると、午後からは「ダンス&特技審査」がスタートする。事前に教えられた定められた振り付けと、自身で考えたフリーの振り付け、双方を披露してダンスの技量をチェックされる。さらには各々の特技を見せる場もあり、歌を歌ったり、MCを披露したり、中にはウクレレを演奏する応募者もいた。ハニーズではダンスだけでなく、場内MCやイベント進行なども行うため、必要とされるスキルは多岐にわたる。
14日の選考が終わると、応募者は約3分の1に絞り込まれる。翌16日には通過者が、面接に臨み、それぞれがセールスポイントや意気込みを、面接官たちに全力でぶつける。面接が終わると、審査員たちが、ここまでの審査の採点結果を下に、チーム内でのバランスなども考慮して、最終的に合格者を決定する。応募者の中から、合格を勝ち取るのは、最大でも20人ほど。この狭き門を突破した新生「ハニーズ」のメンバーは1月に発表される。
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