これぞロッテ野球!前日の嫌な敗戦を払拭するらしい勝ち方
ベースボールキング
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2022.7.18(月) 21:12
ソフトバンクに勝利し、タッチを交わすロッテの井口監督(6)、美馬(中央)ら=ZOZOマリン (C) Kyodo News
○ ロッテ 2 - 1 ソフトバンク ●<14回戦・ZOZOマリン>
ロッテらしく投手を中心にした守り勝つ野球で、ソフトバンクに2-1で勝利した。
前日は1点リードの8回にオスナがデスパイネに同点弾を浴び、延長10回にゲレーロが川瀬晃に決勝の2点適時二塁打を打たれ、“勝ちパターン”で投げる投手が打たれ敗れたロッテだが、この日も初回に先発・美馬学が柳町達に先制の適時打を許す苦しい立ち上がり。
その裏、荻野貴司に代わって6月11日のDeNA戦以来の1番でのスタメン出場となった髙部瑛斗がセンター前に運ぶと、続く2番・角中勝也の打席中に今季28個目の盗塁を決める。無死二塁となり、角中のレフト前にポトリと落ちる安打で、二塁走者の髙部が同点のホームを踏んだ。
1-1の3回も髙部がセンター右の当たりで俊足を飛ばして二塁打にする好走塁でチャンスメイクすると、角中の内野安打で無死一、三塁とし、中村奨吾のセンターへの犠牲フライで勝ち越し。ロッテらしい足を使った攻撃から1点を掴み取った。その後、満塁とするも菅野剛士が左飛に倒れ、結局1点止まり。
この日の美馬は、2点の援護で十分だった。初回こそ失点したが、2回以降は持ち前のテンポの良い投球で内野ゴロの山を築いた。守備陣も美馬のリズムの良い投球に乗せられたのか、2回にセカンドの中村奨吾が谷川原健太のセンター前に抜けそうな当たりをダイビングキャッチし、座ったまま一塁へ送球しアウトにすれば、7回にはショートの藤岡が三遊間に放った柳町の打球を逆シングルでキャッチして、そのまま一塁へジャンピングスローでアウトを奪った。
美馬は3回以降一人も走者を出すことなく、7回・87球、3被安打、1失点の好投だった。1点差のゲームで美馬が7回まで投げたことで、7月は試合前まで13試合中8試合に登板していた東條大樹を休ませることができたのは、19日の西武戦に向けて大きい。
2-1の8回はオスナ、9回は守護神・益田直也が走者を出しながらも、ソフトバンク打線を無失点に抑え逃げ切った。
前日は“勝ちパターン”のリリーフが打たれて敗れるという嫌な負け方をしていただけに、8回・オスナ、9回・益田の勝利の方程式で逃げ切れたのはよかった。
ただ東條を休ませることができたが、オスナと益田は連投となり、今季のこれまでの戦い方からいえば、19日の西武戦ではオスナ、益田の登板はないはず。そうなると、19日の西武戦の予告先発となっている小島和哉には1イニングでも長く投げて欲しいところ。打線も立ち上がりを苦手にしている松本航から初回に得点を挙げていきたい。
ソフトバンク戦を1勝1敗で終え、19日から首位に浮上した西武との3連戦。上位に食らいついていくためにも、非常に重要な3連戦となりそうだ。打線の現状を踏まえると大量得点はなかなか見込めないが、投手力を中心とした守り勝つ野球で、とにかく接戦をモノにしていきたい。
文=岩下雄太