
◆パ・リーグ 日本ハム7―0ロッテ(26日・エスコンF)
波に乗る23歳が、ライバルの眼前で背中を捉えた。初回無死、日本ハム・万波が外角141キロを右翼席のブルペンに放り込んだ。「今年一番の当たり」は浅村(楽天)、ポランコ(ロッテ)に並ぶリーグトップタイの25号ソロ。逆方向への弾丸ライナーに新庄監督は「あれができたら87本くらい行く。(MLBでシーズン73本塁打の)バリー・ボンズを抜いちゃう」と目を丸くした。
「1番」が板に付いてきた。シーズン終盤まで本塁打王争いを続け、新庄監督は「めったにないチャンス」と、16試合連続で1番起用。打席を多く回すための親心を、万波は「ありがたい。期待に応えたい」と受け止めた。直近10戦で5発を量産。球団史上最年少の本塁打王への視界が開けた。
23歳以下の右打者で本塁打王は、パ・リーグでは1957年の野村克也(当時22歳、南海)が最後。万波が初タイトルに輝けば、66年ぶりの快挙だ。24発の近藤(ソフトバンク)を含めて1本差に4人がひしめく混戦に、新庄監督は「27本で2人が本塁打王になる」と予言。5年目で初のタイトル争いにも、万波は「ここからは、どれだけ落ち着いてやれるかが大事」と冷静に残り6戦を見据えた。ロマンあふれる大砲が、歴史の扉を開こうとしている。(内田 拓希)