
◆パ・リーグ 楽天0―6ソフトバンク(25日・楽天モバイル)
ソフトバンクが楽天に快勝し、2位の日本ハムも西武に敗れたため、リーグ連覇へのマジックは「2」となった。先発・大関友久投手(27)が7回を無失点と力投し、チームトップの13勝目。プロ6年目で初めて規定投球回をクリアし、勝率(13勝以上が対象)でもトップに立った。最短で26日に優勝が決定する。楽天戦に勝利し、日本ハムが西武戦で負けか引き分け。楽天戦に引き分けなら、日本ハムの敗戦が条件となる。
きょうにも歓喜の胴上げだ。「ついに、まぁ…。自力であと2勝すれば優勝。あした勝つことだけを考えて」と、リーグ連覇を目の前にしたソフトバンク・小久保監督の声が弾んだ。勝負の9連戦はオリックス4連戦でまさかの4連敗を喫したが、楽天に2連勝。敗れた日本ハムに4ゲーム差をつけ、圧倒的な優位に立った。
大きな白星は崖っぷちの大関がもたらした。2試合連続で2回KOを喫していたが、中6日で7回を無失点。チーム最多の13勝目を挙げた。茨城出身で仙台大卒のプロ6年目の育成出身左腕。初めてシーズン規定投球回にも達し、第二の故郷で成長をアピールした。
今季はスポーツ心理学に力を入れてきた。この試合も初回に2死満塁のピンチを招いたが、強化したメンタルでしのいだ。13勝は開幕前から何度も公言してきた目標。「しっかり達成できたのはうれしい」と喜んだ。指揮官も「この1か月弱は苦しかったと思う。大一番で仕事してくれた」と左腕の力投をたたえた。
8回は松本裕が無失点で43ホールドポイント。「きっちり役割を果たすことができた」とうなずいた。7試合を残す2位のペルドモ(オリックス)とは8差に広がり、最優秀中継ぎ投手の初タイトルが確定した。野手では牧原大が5打席立ち、25日時点での規定打席に到達。打率3割ジャストで、打率トップに浮上した。個人タイトルも、ホークス勢がジャックしそうだ。
残り1試合で楽天との対戦成績も13勝11敗とし、パの全5球団に勝ち越しも決まった。小久保監督は就任初年度だった24年から通算173勝。15、16年の工藤監督(ソフトバンク)に並び、新人監督から2年間で歴代最多の勝利数となった。借金7の最下位から巻き返し、逆転での「完全V」。一気に仙台で決める。(島尾 浩一郎)
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