
西武・今井達也投手がキャンプ第3クール3日目の13日、初めてライブBP(実戦形式の打撃練習)に登板。順調な仕上がりぶりを披露した。
キャッチボールをしているかのような、ムダな力が入っていないフォームから伸びのあるストレートが投げ込まれていく。今井が佐藤龍、炭谷、新人の渡部聖ら5人に投げ込んだ45球。バットを押し込み、安打性の当たりは1、2本程度しか許さなかった。「力の入れ具合は5割、6割程度か?」と聞かれると「そんな出していないですよ。キャッチボールと変わらないです。球速はまったく気にしていないので、聞いてもいないですし」と淡々とした口調で振り返った。
アスリートコンサルタントの鴻江寿治氏に指導を受けた下半身主導のフォームが年を追うごとにフィットしてきている。「10割の力を出して160キロを投げるのではなく、7、8割の力で150キロ台のボールを8回、9回まで投げ続けるタイプだと思っています。10割でなくても出力が出る投げ方を学んできて、それを習得できつつあるところ」と自己分析した。
ネット裏ではパ・リーグ他球団のスコアラーが視察。中でも警戒の色を強めていたのが楽天の関口スコアラーだ。昨季は21年10月15日から続いていた楽天戦の連勝が13で止まったが、それでも8試合で6勝2敗と大きく勝ち越した。「全力じゃないでしょうけど、力感なくボールがピュッと出てくる感じ。今年も間違いなく対戦が多くなるでしょう」とうなった。
2年連続で開幕投手を務めることが決定済み。3月28日の日本ハム戦(ベルーナD)から逆算して調整を続けるが、16日の第4クールからは紅白戦も始まる。「変化球もしっかりストライクゾーンに投げられないと。紅白戦も入ってくるので、その時までには投げきれるように調整していければ」。開幕への道がしっかりと描かれている。