
◆2025 パーソル クライマックスシリーズ パ最終ステージ 第3戦 ソフトバンク0―6日本ハム(17日・みずほペイペイドーム)
「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」の最終ステージ(S)の第3戦が行われ、崖っぷちの日本ハムがソフトバンクに完勝し、対戦成績を1勝3敗(ソフトバンクにアドバンテージ1勝)とした。伊藤大海投手(28)が8回無失点、11奪三振の力投でエースの意地を見せた。新庄剛志監督(53)は第2戦まで無安打とブレーキだった郡司裕也捕手(27)を「4番・三塁」で起用。初回に先制犠飛、7回には3点二塁打を放って4打点を挙げ、期待に応えた。
お立ち台で絶叫し、照れ笑いを浮かべた。伊藤は、ヒーローインタビューであしたへの意気込みを問われた。「絶対勝つぞ~」。マウンドを降りるとおとなしいエースは、「口が回ってなかった。あんま普段やらないので」と、慣れない大絶叫でチームを鼓舞した。後がない一戦で8回5安打、毎回の11三振を奪い無失点。球団では06、08年のダルビッシュ、14年の大谷、前日(16日)の福島に続きポストシーズン2ケタ奪三振を記録し、チームの昨季から続く最終Sでのソフトバンク戦の連敗を5で止めた。
新庄監督の言葉が原動力となった。昨季のCSはロッテとの第1Sで登板せず、10月16日の王者ソフトバンクとの最終S初戦に満を持して先発するも、6回途中10安打4失点で敗戦投手になった。試合後、指揮官に呼ばれ、「この悔しさを忘れちゃいかんよ」と声をかけられた。奮い立った。「その悔しさもまだ忘れていないですし、こういうところで勝つために、一日一日考えて過ごしてきたので結果が出たのはすごくうれしい」。雪辱を果たした。
2年越しのリベンジは必然だった。昨季はスプリットの球速が上がりすぎ、直球との緩急がつかなかった。「真っすぐと落ち球の差別化を」と、今季から新球キックチェンジ習得に励むなど試行錯誤を重ねた。新球習得の過程で「これまで苦手だった」というフォークの精度が向上し、空振り率も上がった。「フォークが後半にかけてよくなったので助かった」と、昨季からの進化をかみ締めた。
新庄監督は、「つり名人と4番の顔。あとは選手に聞いてあげて」と、つり好きの伊藤と、4打点の郡司をたたえ、さっそうと球場を後にした。16日の試合後には、「4つ勝ったらドラマが起こる」と語っていた指揮官の逆襲ストーリーが幕を開けた。(川上 晴輝)
◆記録メモ ▼…パで最多勝の伊藤(日)が8回を投げ、11奪三振、上沢(ソ)が6回2/3を投げ、10奪三振。PO、CSで2ケタ奪三振は今年のパ最終S〈2〉戦の福島(日)に次いで14、15人目、19、20度目。また、上沢は福島に次いで2人目の2ケタ奪三振で敗戦投手となった。1試合で2人の投手が2ケタ奪三振をマークしたのはPO、CSでは初。
▼…日本ハム、ソフトバンクともに12三振で両軍計24三振。パでは14年最終S〈5〉戦(ソ14―10日)の計24三振に並び、PO、CSの両チーム計最多三振(9回試合)となった。また、ソフトバンクは毎回三振。24年最終S〈1〉戦のソフトバンク以来11度目(セ4、パ7)。
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