
オリックス・宮城大弥投手(23)が4日、大阪・舞洲の球団施設で契約更改し、4000万円アップの来季年俸2億円でサインした。球団の高卒選手の6年目での2億円到達は1997年のイチロー(2億6000万円)と2022年の山本由伸(3億7000万円)に続き、3人目。チームの投手最高年俸となることが確実な左腕は、“脱・由伸ロス”での巻き返しを誓い、沢村賞の獲得にも意欲を示した。
球団史に名を刻む先輩たちに並んだ宮城は、喜びよりも自覚を前面に出した。高卒6年目での2億円到達はイチローと山本に続き、球団3人目。チームの投手最高年俸が確実な来季に向け「常にチームの中心でいられるように。本当に勝ちたい時に勝てる投手。どうしても勝てない時も、いい投球で周りに影響を与える投手を目指して」と絶対的エースになることを誓った。
今季は7勝9敗、防御率1・91。1軍定着4年目で初めて2ケタ勝利を逃したが、球団からは「柱として回ってくれた」と評価された。それでも「チームも自分も悔しい結果」。5月に左大胸筋を痛め、自身初の故障離脱も経験した。最終戦が降雨コールドの不運。規定投球回に1回1/3届かず、最優秀防御率も逃した。「おかげで『もっとうまくなりたい。ケガをせず、もっと投げたい』と思った」と悔しさを糧に変えた。
大黒柱として、“脱・由伸ロス”を宣言。3連覇を支えた山本が米球界に移籍し、チームは5位に沈んだ。結果的に、山本がいない影響は大きく、宮城自身も「由伸さんの力だけだったのか」と感じる瞬間があったという。「打破しないと。みんなでやればできると思うし、やり抜きたい」。個人的にも「頑張ったら沢村賞もあると思う。頑張りたい」と、昨季まで3年連続で山本が受賞した投手最高の栄誉を意識した。こちらも右腕の渡米と同時に該当者なし。「いなくなったら該当者なしは、ちょっと悔しい状況」と胸に刻んだ。
来季は、山本から背番号18も継承。理想のエース像に足りないものは「自信」だ。「(山本ら)すごい先輩は『投げておけば大丈夫』という感じ。僕はちょっと、投げてみないと分からない。そういう自信のすごさが全然違う」。それを身につけるためには「もう、結果しかない」ときっぱり。圧倒的な数字を積み重ね、憧れの先輩の境地へたどり着く。(安藤 理)
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