
◆パ・リーグ 西武2―2日本ハム=延長12回=(26日・ベルーナドーム)
日本ハムは延長12回で西武と引き分け、楽天に敗れた首位・ソフトバンクに0ゲーム差に接近した。先発の達が2―0の7回に同点とされたが、救援陣が無死満塁を脱出。新庄剛志監督(53)は、1死満塁から今季の開幕投手で8月からリリーフに転向した金村尚真投手(24)を投入し、逆転を許さなかった。途中出場の中堅・五十幡は再三の好守を披露。8月15日には最大4ゲーム差をつけられたが、27日の同カードで7月30日以来の首位浮上を目指す。
中堅への強烈なライナーが日本ハム・五十幡のグラブに収まった。7回2点リードを追いつかれ、なお1死満塁で金村を投入。源田を空振り三振に斬ると、続く山村の当たりをこの回から守備固めで入っていた五十幡の好守で勝ち越しを許さなかった。新庄監督は、「全てはポジショニング。僕ならジャンピングキャッチして横からしゅって投げていた」と称賛した。9回、延長12回にも安打性の当たりを好捕し、「五十幡くんは捕る、投げるはできている。僕の次にうまいから」とゴールデン・グラブ賞5度の指揮官も賛辞を贈った。
主砲不在のピンチを執念で守り抜いた。本塁打、打点リーグ2冠の4番・レイエスが、かかとの違和感を訴え、5回の第3打席に代打が送られ途中交代。先発の達が7回途中2失点で降板後は7人の継投でゼロを並べた。
8月15日に4ゲームあったソフトバンクとの差を0に縮めた。それでも、試合後の指揮官は「今日は勝っとかなあかん。同点じゃ意味ない。今日はなんとしても勝って流れを持っていく1つのポイントの試合だった」と悔やみ、「やっぱり細かいミスを減らしていかないと勝ちきれない」と2失策を猛省した。
27日の同一カードで再び首位浮上を狙う指揮官は、「いいときも悪いときも終わったことは戻ってこない。終わったことは仕方ないから。人生切り替えが大事」と前を見据えた。9年ぶりリーグ制覇を目指す新庄ハムは、また切り替えて頂点に立つ。(川上 晴輝)
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