日本一の原動力となった“10勝カルテット”と盤石リリーフ陣【福岡ソフトバンクホークス2025:投手編】

2025.12.28(日) 10:30 パ・リーグ インサイト
左から有原航平投手、モイネロ投手、大関友久投手、上沢直之投手【写真:球団提供】

 本拠地で行われた開幕カード3連敗や主力の故障で序盤は遅れを取るも、底力を見せ、2年連続のリーグ優勝、そして5年ぶりの日本一をつかんだ福岡ソフトバンクホークス。87勝52敗4分、勝率.626で締めた今季を、本記事では投手編、野手編に分けて振り返っていく。

モイネロ、有原航平、大関友久がタイトル獲得 4投手が2桁勝利到達

 先発2年目のモイネロ投手は、24試合で12勝3敗、防御率1.46と今季も圧巻の成績を残し、2年連続2度目の最優秀防御率のタイトルを獲得。6月は6日の東京ヤクルト戦でNPB歴代3位タイ、外国人最多の18奪三振を記録すると、13日の横浜DeNA戦では9回3安打13奪三振1失点で完投勝利を挙げるなど4試合2勝0敗、防御率0.90、奪三振42で月間MVPに選ばれた。

 また、パーソル CS パファイナルステージでは初戦に先発し、7回無失点と快投。連勝で王手をかけたチームはその後3連敗、3勝3敗で運命の6戦目を迎える。中4日で登板することとなったモイネロ投手だったが、7回93球3安打1失点と好投。MVPを受賞した。

 開幕投手・有原航平投手は開幕戦では5回まで好投も、6回に一挙6失点し黒星スタート。続く登板も4回途中6失点と苦しい投球が続いたが、4月25日に8回5安打無失点で今季初勝利を挙げた。7月には4試合4勝0敗、防御率1.50の好成績で月間MVP賞をつかむなど、シーズン中盤に自身8連勝。26試合14勝9敗、防御率3.03で2年連続3度目の最多勝に輝いた。

 24試合に登板し13勝5敗、防御率1.66、そして勝率.722で初タイトルとなる勝率第一位を手にした大関友久投手。5月17日の東北楽天戦での勝利を皮切りに自身9連勝をマークし、規定投球回もクリア、キャリアハイの成績でチームの中核を担った。6月12日の巨人戦では勝ち星にこそ恵まれなかったが、5回までパーフェクトピッチングを披露し、9回3安打2四球8奪三振無失点と好投した。

 上沢直之投手は4月6日の埼玉西武戦で、6回無失点の投球を見せ、NPB復帰後初勝利。8月には、4試合で4勝0敗 防御率1.73をマークし、月間MVPを獲得した。1年目から規定到達、自身最多タイの12勝6敗、防御率2.74と「10勝カルテット」の一角としてチームを支え、優勝に大きく貢献した。

鉄壁の救援陣 藤井皓哉→松本裕樹→杉山一樹が勝利の方程式に

 今季の福岡ソフトバンクの強さは、盤石のリリーフ陣にもあった。松本裕樹投手はシーズン初めから勝ちパターンの一翼として活躍し、4月8日のオリックス戦から15試合連続ホールド。計51試合に出場し、5勝2敗39H、防御率1.07、44ホールドポイントを挙げ、自身初タイトルとなる最優秀中継ぎ賞...

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